LP
2025.6.04
WEB Marketing Journal
LP
2025.6.04
この記事を読めば、ランディングページURLがなぜコンバージョン率(CVR)向上に不可欠なのか、その明確な理由がわかります。ユーザーと検索エンジンの双方に評価され、クリック率やサイト評価を高める効果的なURL設計の基本原則から具体的な設定方法、避けるべき間違いまでを網羅的に解説。最適なURLで成果を最大化する秘訣を掴みましょう。
ランディングページ(LP)のURLは、単なるウェブ上のアドレスではありません。ユーザーエクスペリエンス、SEO効果、そして最終的なコンバージョン率(CVR)にまで影響を与える、非常に重要な要素です。普段あまり意識されないかもしれませんが、ランディングページのURL設計を最適化することで、ウェブサイト全体のパフォーマンス向上に繋がる可能性があります。この章では、なぜランディングページのURLがそれほど重要なのか、その理由を多角的に解説します。
ユーザーがランディングページにアクセスする際、URLは最初に目にする情報の一つです。分かりやすく信頼感のあるURLは、ユーザーに安心感を与え、クリックを促す効果があります。逆に、複雑で意味の分かりにくいURLは、ユーザーに警戒心を与えかねません。
意味不明な文字列や記号が羅列されたURL、あるいは極端に長いURLは、ユーザーに「このページは安全だろうか?」という不信感を与え、フィッシングサイトやスパムサイトではないかと警戒される可能性があります。その結果、たとえ検索結果や広告で魅力的なタイトルが表示されていても、クリックをためらわせてしまうかもしれません。反対に、製品名やサービス名、ページの内容を示唆するキーワードが含まれた簡潔なURLは、ユーザーにとってページの内容を推測しやすく、信頼性を高めます。これにより、安心してクリックしてもらいやすくなり、結果としてクリック率(CTR)の向上に貢献します。
優れたランディングページが作成され、それがX(旧Twitter)やFacebookなどのSNSでシェアされる際、URLも一緒に表示されることが一般的です。このとき、URLが短く整理されていて、内容が推測できるものであれば、シェアされた投稿を見た他のユーザーに対してもポジティブな印象を与え、内容への興味を引き立てます。結果として、さらなるクリックや情報の拡散を促す効果が期待できます。長すぎるURLやパラメータが多数付与されたURLは、見た目が悪く、ユーザーに敬遠される可能性があります。
ユーザーは多くの場合、URLを見ることで、その先にどのような情報が掲載されているかをおおよそ予測しようとします。例えば、「https://example.com/lp/supplement-diet/
」のようなURLであれば、ダイエット関連のサプリメントに関するランディングページであることが容易に想像できます。このようにURLがコンテンツ内容と適切に対応していれば、ユーザーは自分の求める情報がある可能性が高いと判断し、安心してページを訪れることができます。これは、ユーザーが目的の情報に素早くたどり着く手助けとなり、サイト内でのスムーズな体験を提供することに繋がります。
検索エンジンは、URLに含まれる情報を手がかりの一つとして、そのページがどのような内容であるかを理解しようとします。適切に設計されたURLは、検索エンジンによるウェブサイトのクロール(巡回)とインデックス(登録)を助け、結果としてSEO評価の向上に繋がる可能性があります。
検索エンジンのクローラー(ボット)は、ウェブサイト内のリンクを辿って情報を収集し、データベースに登録(インデックス)します。論理的で分かりやすいURL構造、特に階層構造が明確なURLは、クローラーがサイト全体を効率的に巡回し、新しいランディングページや更新されたコンテンツを迅速に発見・インデックスするのに役立ちます。逆に、複雑すぎるURL、特に多数のパラメータを含む動的なURLは、クローラーの負担を増やし、重要なページが見過ごされたり、インデックスが遅れたりする原因となることがあります。
Googleなどの検索エンジンの検索結果ページ(SERPs)では、通常、ページのタイトルやメタディスクリプションと共に、URLの一部が表示されます。この表示されるURLに、ユーザーが検索したキーワードや関連性の高いキーワードが含まれていると、ユーザーはそのページが自身の検索意図に合致していると認識しやすくなります。これはクリック率の向上に貢献する可能性があります。また、検索エンジン自体もURL内のキーワードをページ内容の理解を深めるための一つのシグナルとして利用しており、ページのテーマ性を判断する上で参考にしています。
ランディングページのURLが直接的にコンバージョン率(商品購入、問い合わせ、資料請求などの成果)を劇的に変化させるわけではありません。しかし、これまで述べてきたように、ユーザーエクスペリエンスの向上やサイト全体の信頼性の醸成を通じて、間接的にコンバージョンを後押しする重要な役割を果たします。例えば、不信感を抱かせるようなURLのページに誘導されたユーザーは、たとえページの内容自体は魅力的であっても、個人情報の入力や決済といったアクションをためらう可能性が高まります。これは、コンバージョン機会の損失に直結します。
URL設計のポイント | ユーザーへの影響 | 検索エンジンへの影響 | CVRへの間接的影響 |
---|---|---|---|
分かりやすさ・簡潔さ | 信頼感向上、内容予測の容易化、クリックしやすさ向上 | コンテンツテーマの理解補助 | 安心感による離脱率低下、アクションへの心理的ハードルの低減 |
キーワードの適切な含有 | 検索クエリとの関連性認知、クリック誘導 | SEO評価向上(コンテンツ関連性のシグナル)、インデックス促進 | ターゲットユーザーの的確な誘導、ミスマッチの低減 |
論理的な構造(階層など) | サイト内での現在地把握の容易化、ナビゲーションの補助 | クローラビリティ向上、サイト構造の理解促進 | スムーズな情報探索体験の提供、サイトへの信頼感向上 |
不適切なURL(長すぎる、意味不明、過度なパラメータなど) | 不信感、警戒心、クリック躊躇、SNSシェア時の見栄え悪化 | クロール効率低下の可能性、インデックス問題のリスク | 離脱率増加、コンバージョン機会の損失リスク |
このように、ランディングページのURLは、ユーザー、検索エンジン、そしてビジネスの成果であるコンバージョンに至るまで、多方面に影響を及ぼす要素です。軽視することなく、戦略的に設計することが求められます。次の章では、具体的にどのようなURLが効果的なのか、その設計における基本原則について詳しく解説していきます。
ランディングページのURLは、訪問者であるユーザーと検索エンジンの両方に対して、ページの情報を伝える最初の接点の一つです。適切に設計されたURLは、ユーザーエクスペリエンスの向上、クリック率の改善、そして最終的にはコンバージョン率(CVR)の向上に貢献します。ここでは、効果的なランディングページURLを設計するための基本的な原則を詳しく解説します。
URLは、人間が読んで理解できる言葉で構成されていることが理想です。複雑で長い文字列や意味不明なパラメータが羅列されたURLは、ユーザーに不信感を与えたり、内容を推測しにくくさせたりする可能性があります。また、検索エンジンにとっても、URLに含まれる単語はコンテンツを理解する手がかりとなります。
簡潔で分かりやすいURLのメリットは以下の通りです。
具体例を見てみましょう。
目的 | 悪い例 | 良い例 |
---|---|---|
新しいスマートフォンのランディングページ | example.com/index.php?product_id=789&category=mobile×tamp=1678886400 | example.com/smartphone/new-model/ |
春の北海道旅行ツアーのランディングページ | example.com/tours/detail.aspx?id=HOKKAIDO_SPRING_2024_A1 | example.com/ryokou/hokkaido/haru-tour/ |
URLの長さについては、絶対的な上限はありませんが、できる限り短く、かつ内容が伝わるようにするのが基本です。一般的に、URLが長すぎるとメールやSNSで共有する際に途中で改行されたり、検索結果で省略されたりすることがあります。使用する文字は、半角英数字とハイフン(-)を推奨します。アンダースコア(_)は、検索エンジンによっては単語の区切りとして認識されにくい場合があるため、ハイフンを使用する方が無難です。日本語URLも技術的には可能ですが、エンコードされると非常に長い文字列になるため、共有時の利便性などを考慮すると、特別な理由がない限りは避けた方が良いでしょう。
URLにキーワードを含めることは、SEO(検索エンジン最適化)の観点からも、ユーザーの利便性の観点からも非常に重要です。URLは、検索エンジンがページのコンテンツを理解するための重要な要素の一つであり、ユーザーにとってもURLからページ内容を推測する手がかりとなります。
ターゲットキーワードとは、そのランディングページで集客したいユーザーが検索時に入力するであろう語句のことです。このターゲットキーワードをURLに含めることで、検索エンジンはそのページが特定の検索クエリと関連性が高いと判断しやすくなります。
例えば、「乾燥肌向け化粧水」のランディングページであれば、URLに `kansouhada-keshousui` や `dry-skin-lotion` といったキーワードを含めることが考えられます。キーワードは、URLの中でもできるだけ前方、特にドメイン名の直下に近い位置に配置すると効果的とされています。
ただし、キーワードを不自然に詰め込みすぎる(キーワードスタッフィング)のは逆効果です。ユーザーにとって読みにくくなるだけでなく、検索エンジンからスパム行為と見なされるリスクもあります。あくまで自然で、ページの内容を的確に表すキーワードを選定しましょう。
以下にキーワードを含める際のURL例を示します。
ランディングページのテーマ | ターゲットキーワードの例 | URL例 |
---|---|---|
オンライン英会話 初心者向け | オンライン英会話, 初心者 | example.com/online-eikaiwa/shoshinsha/ |
法人向け勤怠管理システム | 勤怠管理, 法人 | example.com/kintai-system/houjin/ |
共起語とは、特定のキーワードと一緒によく出現する関連性の高い言葉のことです。例えば、「ランディングページ」というキーワードに対しては、「CVR」「作成」「最適化」「事例」などが共起語として考えられます。これらの共起語をURLに適切に含めることで、ページの専門性や網羅性を高め、検索エンジンからの評価向上に繋がる可能性があります。
例えば、ランディングページのCVR改善に関する記事であれば、`example.com/lp/cvr-kaizen/` のように、ターゲットキーワード「lp (ランディングページ)」と共起語「cvr改善」を組み合わせることが考えられます。ただし、ここでも無理に多くの共起語を詰め込むのではなく、URLが不自然に長くならない範囲で、最も関連性の高いものを選ぶことが重要です。あくまでURLは簡潔さを保ちつつ、内容を的確に表現することを優先しましょう。
ランディングページのURLには、原則として日付やバージョン番号のような数字を含めない方が良いでしょう。これにはいくつかの理由があります。
例外として、ニュース記事やイベント告知、期間限定のキャンペーンページなど、日付自体がコンテンツの重要な意味を持つ場合には、URLに日付を含めることが適切なケースもあります。しかし、一般的な製品紹介やサービス案内のランディングページでは、日付や数字は避けるのが賢明です。WordPressなどのCMSを使用している場合は、パーマリンク設定で日付や投稿IDなどが自動的に含まれないように注意しましょう。
ウェブサイト全体の情報構造を反映した、論理的で分かりやすい階層構造をURLで示すことは、ユーザビリティとSEOの両面でメリットがあります。URLのディレクトリ(スラッシュ `/` で区切られた部分)を使って、コンテンツのカテゴリや位置づけを明確にしましょう。
例えば、ある企業が提供する複数のサービスがあり、その中の一つのサービスに関するランディングページの場合、以下のようなURL構造が考えられます。
良い例: example.com/service/service-a/landingpage/
このURLからは、「example.comというサイトの、serviceカテゴリの中の、service-aという具体的なサービスに関する、landingpageである」という構造が読み取れます。これにより、ユーザーは自分がサイト内のどの位置にいるのかを把握しやすくなります。また、検索エンジンもサイトの構造を理解しやすくなり、個々のページだけでなくサイト全体の評価にも繋がります。
パンくずリスト(例: ホーム > サービス > サービスA > ランディングページ)とURLの階層構造を一致させることで、ユーザーはさらにナビゲーションしやすくなります。
注意点としては、階層を深くしすぎないことです。一般的に、3階層程度までがユーザーにとっても検索エンジンにとっても理解しやすいとされています。階層が深すぎるとURLが長くなり、かえって分かりにくくなる可能性があります。サイトの規模やコンテンツの量に応じて、適切な階層構造を設計しましょう。
悪い例としては、以下のようなものが挙げられます。
example.com/category1/page2/lp.html
example.com/service-a-landingpage.html
これらの原則を踏まえ、戦略的にURLを設計することで、ランディングページのパフォーマンス最大化を目指しましょう。
ランディングページのURL設計において、コンバージョン率(CVR)や検索エンジン最適化(SEO)に悪影響を与えかねない、よく見られる間違いが存在します。これらの間違いを避けることで、ユーザーエクスペリエンスの向上と検索エンジンからの適切な評価に繋がります。特に、ユーザーがURLを見ただけで内容をある程度推測でき、かつ検索エンジンがクロールしやすいURL構造を意識することが重要です。
URLが不必要に長いと、ユーザーにとって覚えにくく、共有しにくいというデメリットが生じます。例えば、メールやSNSでURLを共有する際に、表示が途中で途切れてしまったり、見た目が悪くなったりすることがあります。また、検索エンジンのクローラーにとっても処理の負担が増える可能性があり、インデックス登録の効率に影響を与えることも考えられます。特に、多くのパラメータが付与された動的URLは、セッションIDやトラッキング情報、フィルタリング条件などが羅列され、非常に長くなりがちです。
例えば、「https://example.com/products/category/subcategory/item-detail?session_id=xxxx&tracking_code=yyyy&filter_a=zzzz&filter_b=aaaa×tamp=1234567890
」のようなURLは、ユーザーがURLを見て内容を推測するのを困難にし、不信感を与える可能性もあります。このようなURLは、ブラウザのアドレスバーに表示された際にも全体を把握しづらく、ユーザーエクスペリエンスを損なう一因となります。
問題点 | 具体的な影響 |
---|---|
可読性の低下 | ユーザーがURLの意味を理解しにくく、何についてのページか判断しづらい。 |
共有のしにくさ | メールやSNS、チャットなどで共有する際に長すぎて不便であり、クリックをためらわれる可能性がある。 |
記憶の困難さ | ユーザーがURLを覚えられず、再訪問の機会を損失する可能性がある。 |
SEOへの潜在的な悪影響 | クローラビリティの低下や、URLに含まれるキーワードの重要性が相対的に薄まる(希薄化する)可能性がある。 |
分析の複雑化 | アクセス解析ツールでレポートを見る際に、URLが長すぎるとデータの識別や分類が煩雑になることがある。 |
理想的には、URLはページの主題を簡潔かつ明確に表すものであるべきです。不要なパラメータは極力削除し、静的URLに近い形にすることが推奨されます。
自動生成されたID、ランダムな英数字、パラメータのみで構成されたURLは、ユーザーにとっても検索エンジンにとっても内容が理解しづらいものとなります。「https://example.com/index.php?id=12345
」や「https://example.com/page/ab12xy34
」、「https://example.com/user_generated_content/fG5hJkLpQwErTyUi
」のようなURLでは、そのページが具体的に何に関するものなのか、リンクをクリックする前に判断することが非常に困難です。
このようなURLは、クリック率の低下を招く可能性があります。ユーザーは、リンク先の内容が不明なURLや、スパムのように見えるURLをクリックすることに躊躇する傾向があるためです。検索結果ページやSNSの投稿でこのようなURLが表示された場合、信頼性が低いと判断され、クリックを避けられることがあります。また、検索エンジンもURLに含まれるキーワードをコンテンツ評価の参考にすることがあるため、意味のある単語が含まれていないURLはSEOの観点からも不利になることがあります。ユーザーエクスペリエンスの観点からも、透明性の高いURLが求められます。
具体的には、以下のような問題点が挙げられます。
データベースのIDなどをURLに含める必要がある場合でも、例えば「https://example.com/articles/seo-tips-12345
」のように、カテゴリ名や製品名、記事のタイトルなど、内容を示す意味のある単語と組み合わせる工夫が求められます。これにより、URLの可読性とSEO効果の両方を高めることができます。
一度公開し、検索エンジンにインデックスされたランディングページのURLを頻繁に変更したり、適切なリダイレクト処理をせずに変更したりすることは、SEOにおいて大きなリスクを伴います。URLはウェブ上の「住所」のようなものであり、これを変更すると、それまでにそのURLが獲得した検索エンジンからの評価(ページランクなど)や、他のサイトからの外部リンク(被リンク)の効果がリセットされてしまう可能性があるためです。これにより、検索順位の大幅な下落や、トラフィックの減少を引き起こすことがあります。
やむを得ずURLを変更する場合には、301リダイレクト(恒久的な転送)を必ず設定し、古いURLへのアクセスや検索エンジンのクロールを新しいURLへ自動的に、かつ永続的に転送するようにしなければなりません。この301リダイレクト設定を怠ると、古いURLにアクセスしたユーザーは「404 Not Found(ページが見つかりません)」というエラーページに遭遇し、サイトからの離脱に繋がります。これはユーザーエクスペリエンスを著しく損なうだけでなく、検索エンジンも新しいURLを正しく認識できず、古いURLの評価を引き継ぐことができないため、インデックスから削除されてしまう恐れがあります。
URL変更に伴うSEOへの悪影響やユーザビリティの低下を最小限に抑えるためには、以下の点に細心の注意を払う必要があります。
特に、期間限定のキャンペーンページなどで使用したURLを安易に削除したり、別の内容に差し替えたりすることは、そのURLが既にSNSでシェアされていたり、ブックマークされていたりする場合にユーザーを混乱させます。URLはウェブページの永続的な識別子として機能するため、一度公開したら極力変更せず、長期的な視点で設計するのが基本です。どうしても変更が必要な場合は、計画的に、かつ慎重に上記の手順を踏むことが不可欠です。
ランディングページのURLを効果的に設計し、そのパフォーマンスを測定・改善するためには、適切なツールの活用が不可欠です。ここでは、代表的な無料ツールであるGoogle Search ConsoleとGoogleアナリティクスについて、ランディングページURL設計における具体的な活用方法を解説します。
Google Search Consoleは、Google検索におけるウェブサイトの掲載順位を監視、管理、改善するのに役立つ無料サービスです。ランディングページURLの設計においては、URLがGoogleにどのように認識され、インデックスされているかを確認するために非常に重要なツールとなります。
具体的には、設計したランディングページURLがGoogleのガイドラインに準拠しているか、クロールエラーが発生していないかなどを確認できます。また、どのような検索クエリでランディングページが表示されているか、クリック率はどの程度かといったパフォーマンスデータも取得できるため、URLに含まれるキーワードの妥当性評価や改善点の発見に繋がります。
Google Search Consoleの多岐にわたる機能の中でも、特にランディングページURL設計に役立つものを以下に示します。
機能 | ランディングページURL設計への活用 |
---|---|
検索パフォーマンスレポート | 特定のランディングページURLがどのような検索クエリで表示され、クリックされているか、その際の表示回数、クリック数、CTR(クリック率)、平均掲載順位を把握できます。これにより、URLに含めたキーワードの有効性や、ユーザーの検索意図との整合性を評価し、改善に繋げることができます。 |
URL検査ツール | 個別のランディングページURLを入力することで、そのURLのGoogleへのインデックス登録状況、クロール状況、モバイルフレンドリー対応状況などを詳細に確認できます。新しいランディングページを公開した後や、URLを変更した際に、正しくGoogleに認識されているかを確認するために必須の機能です。 |
カバレッジレポート(インデックスカバレッジ) | サイト内のどのURLがインデックスに登録されており、どのURLに問題があるか(エラー、有効(警告あり)、除外など)を一覧で確認できます。ランディングページURLが意図せずインデックスから除外されていないか、あるいは重複コンテンツとして扱われていないかなどを把握し、対処するのに役立ちます。 |
サイトマップ | XMLサイトマップを送信することで、Googleにサイト内の重要なページ(ランディングページを含む)の存在を効率的に伝えることができます。新しいランディングページを作成した際やURL構造を変更した際には、サイトマップを更新し再送信することで、迅速なクロールとインデックスを促進します。 |
Googleアナリティクスは、ウェブサイトへのアクセス状況やユーザー行動を詳細に分析できる無料の高機能アクセス解析ツールです。ランディングページURLの設計においては、実際にそのURLにアクセスしたユーザーがどのような行動を取り、コンバージョンに至ったか(あるいは至らなかったか)を把握するために活用できます。
ランディングページごとのセッション数、直帰率、平均ページ滞在時間、コンバージョン率などの指標を分析することで、URL設計の妥当性や改善点を具体的に見つけ出すことができます。例えば、特定のランディングページの直帰率が異常に高い場合、URLから想起される内容と実際のコンテンツに乖離がある可能性などが考えられます。
Googleアナリティクスの豊富なレポートの中から、ランディングページURL設計と改善に特に有効な機能を紹介します。
機能 | ランディングページURL設計への活用 |
---|---|
ランディングページレポート(行動 > サイトコンテンツ > ランディングページ) | 各ランディングページURLごとのセッション数、新規ユーザー数、直帰率、ページ/セッション、平均セッション時間、コンバージョン率、目標の完了数、収益などを一覧で確認できます。パフォーマンスの高いURLと低いURLを比較分析し、効果的なURLのパターンや改善が必要なURLを特定するのに役立ちます。 |
行動フローレポート(行動 > 行動フロー) | ユーザーがランディングページに到達した後、サイト内でどのように遷移していくかを視覚的に把握できます。特定のランディングページからの離脱が多い場合や、意図したページへ遷移していない場合など、URL構造やナビゲーションの分かりやすさ、コンテンツの関連性を評価する上で重要な示唆を得られます。 |
チャネルレポート(集客 > すべてのトラフィック > チャネル)とセカンダリディメンション | どの流入チャネル(例:Organic Search, Paid Search, Referral, Directなど)からランディングページへのアクセスが多いかを確認できます。セカンダリディメンションに「ランディングページ」を設定することで、チャネルごとに効果的なランディングページURLの傾向を分析し、各チャネルの特性に合わせたURL設計の最適化に繋げることが可能です。 |
カスタムレポート | 標準レポートでは得られない、独自の視点でランディングページURLのパフォーマンスを分析したい場合に活用できます。例えば、特定のキャンペーンに関連するランディングページ群の成果をまとめて比較したり、特定のユーザーセグメントにおけるランディングページの挙動を分析したりするなど、より詳細で目的に特化したURL評価が可能になります。 |
これらのツールを定期的に確認し、得られたデータを基にランディングページURLの改善を継続的に行うことが、CVR向上に繋がる重要なポイントとなります。
ランディングページのURLは、単なるウェブ上のアドレスというだけでなく、検索エンジン最適化(SEO)においても重要な役割を担っています。適切に設計されたURLは、検索エンジンとユーザー双方にとってページの理解を助け、結果として検索順位やクリック率(CTR)の向上に貢献する可能性があります。
検索エンジン(特にGooglebotのようなクローラー)は、URLをウェブページの内容を理解するための一つの手がかりとして利用します。具体的には以下のような役割があります。
ユーザーもまた、無意識のうちにURLから情報を得ています。ユーザーにとって分かりやすいURLは、以下のような点でSEOに間接的な好影響をもたらします。
ランディングページのURL設計がSEOに与える影響は、直接的なものと間接的なものに大別できます。これらを理解し、バランスの取れたURL設計を心掛けることが重要です。
影響の種類 | 具体的な内容 | SEOへの効果・影響 |
---|---|---|
直接的な影響 | URLへのキーワード含有(適切量) | 限定的ではありますが、検索エンジンがコンテンツの関連性を判断するシグナルの一つとなり得ます。ただし、キーワードの過度な詰め込みはスパムと見なされるリスクがあります。 |
間接的な影響 | ユーザビリティ向上(分かりやすさ、覚えやすさ、予測しやすさ) | クリック率(CTR)の向上、滞在時間の延長、直帰率の低下など、良好なユーザー行動を促進し、間接的に検索評価を高めます。 |
クローラビリティ向上(シンプルな構造、適切な階層) | 検索エンジンによる効率的なクロールとインデックスを促進し、コンテンツが正しく評価される土台を作ります。 | |
共有のしやすさ(短縮性、意味の明瞭さ) | SNSなどでの拡散を促し、被リンク獲得の機会増加やブランド認知向上に繋がる可能性があります。 |
特に、ユーザーエクスペリエンス(UX)の向上は、近年のGoogleが重視するランキング要因と深く関連しています。使いやすいURLは、結果的にSEO全体のパフォーマンス向上に貢献します。
基本的なURL設計原則に加え、SEOの観点から特に意識したいポイントがいくつかあります。
ランディングページが複数のURLでアクセス可能(例:パラメータ付きURL、印刷用ページなど)な場合、検索エンジンからの評価が分散してしまう「重複コンテンツ」の問題が発生する可能性があります。これを避けるために、link
タグのrel="canonical"
属性を用いて、正規化したいURL(最も代表的なURL)を検索エンジンに明示的に伝えることが極めて重要です。これにより、SEO評価を意図したURLに集約させることができます。
例えば、https://example.com/lp/product-a?source=banner
と https://example.com/lp/product-a
が同じ内容を示す場合、後者を正規URLとして指定します。
Googleは、ウェブサイトのセキュリティを重視しており、HTTPS(SSL/TLSによる暗号化通信)をランキングシグナルの一つとして採用しています。ランディングページを含む全てのページをHTTPS化することは、ユーザーに安全な接続を提供し、信頼性を高めるだけでなく、SEO評価においても有利に働きます。未対応の場合は、早急な対応が推奨されます。
モバイルデバイスからのアクセスが主流となっている現代において、URLもモバイルフレンドリーであることが求められます。具体的には、以下のような点が挙げられます。
これらのポイントは、モバイルユーザビリティの向上に繋がり、間接的にSEO評価にも良い影響を与えます。
ランディングページのURLを変更する必要が生じた場合、SEOへの影響を最小限に抑えるための適切な対応が不可欠です。URLを変更すると、それまで蓄積されてきた検索エンジンからの評価や被リンクの効果が失われるリスクがあります。
最も重要な対策は、旧URLから新URLへ301リダイレクト(恒久的な転送)を正しく設定することです。これにより、旧URLへのアクセスや評価を新URLへ永続的に引き継ぐことができます。301リダイレクトの設定漏れや誤りは、検索順位の大幅な下落やトラフィック減少に直結するため、細心の注意を払って実施する必要があります。
また、URL変更後は、XMLサイトマップを更新し、Google Search Consoleなどのツールを通じて検索エンジンに再クロールを促すことも忘れてはいけません。内部リンクや外部リンクのURLも、可能な範囲で新しいものに更新することが望ましいです。
ランディングページのURLは、ユーザーと検索エンジンの双方にとって理解しやすく、内容を的確に表すことが重要です。簡潔でキーワードを含み、階層構造が明確なURLは、クリック率やコンバージョン率(CVR)の向上、さらにはSEO評価にも繋がります。本記事で解説した基本原則とよくある間違いを参考に、効果的なURL設計を実践し、成果の最大化を目指しましょう。
Atsushi
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