ホームページ制作
2025.7.14
WEB Marketing Journal
ホームページ制作
2025.7.14
ホームページの「見やすさ」は、ユーザー体験を向上させ、離脱率を下げ、SEO効果やコンバージョン率を高める上で極めて重要です。この記事では、その理由と、具体的なデザイン原則、スマートフォン対応や表示速度改善など、成果に繋がる「見やすいホームページ」の作り方を網羅的に解説します。
ホームページの見やすさは、訪問者がサイトにアクセスした際の第一印象を左右し、その後の行動に大きな影響を与えます。情報が整理され、直感的に理解できるホームページは、ユーザーにとって価値が高く、ビジネスの成果にも繋がります。この章では、なぜ見やすいホームページがそれほど重要なのか、具体的な理由を3つの側面から解説します。
見やすいホームページは、訪問者のユーザー体験(UX:User Experience)を格段に向上させます。情報が探しやすく、操作が簡単で、視覚的にも心地よいデザインは、ユーザーにストレスを感じさせません。その結果、ユーザーはサイト内で快適に情報を閲覧し、目的を達成しやすくなります。このような良好なユーザー体験は、サイトへの満足度を高め、再訪問を促す効果も期待できます。
逆に、文字が小さすぎる、どこに何があるか分かりにくい、といった見にくいホームページは、ユーザーにフラストレーションを与え、即座にサイトを離脱してしまう原因(直帰率の上昇)となります。せっかく有益な情報や魅力的な商品・サービスを提供していても、それが伝わる前にユーザーが去ってしまっては意味がありません。見やすいホームページは、ユーザーがサイトに留まり、コンテンツを深く閲覧してくれる可能性を高め、結果として離脱率の低下に貢献します。
見やすいホームページがもたらすUXへの好影響 | 具体的な効果 |
---|---|
情報探索の容易さ | ユーザーが必要な情報へ迅速にたどり着けるため、時間的コストを削減できる。 |
操作の直感性 | 特別な学習なしに、誰でも迷わず操作できるため、ストレスなく利用できる。 |
視覚的な快適性 | 適切なフォント、配色、レイアウトにより、長時間の閲覧でも目の疲れを軽減し、内容に集中できる。 |
信頼感の醸成 | 整理され、プロフェッショナルな印象を与えるデザインは、企業やブランドへの信頼を高める。 |
見やすいホームページは、検索エンジン最適化(SEO)の観点からも極めて重要です。Googleなどの主要な検索エンジンは、ユーザーにとって利便性が高く、有益な情報を提供するウェブサイトを高く評価する傾向にあります。見やすいホームページは、ユーザーがサイトに長く滞在し(ページ滞在時間の増加)、複数のページを閲覧する(回遊率の向上)可能性を高めます。これらの指標は、検索エンジンがサイトの品質を判断する上で重要なシグナルとなります。
また、適切に構造化され、論理的な情報階層を持つ見やすいホームページは、検索エンジンのクローラーがサイトの内容を効率的に巡回し、正確に理解する(クローラビリティの向上)手助けをします。これにより、コンテンツが正しくインデックスされ、検索結果で適切なキーワードに対して上位表示される可能性が高まります。特に、近年ではモバイル端末からのアクセスが主流となっているため、スマートフォンやタブレットでも快適に閲覧できる「モバイルフレンドリー」なデザインは、SEO評価において不可欠な要素です。
多くのホームページにとって、最終的な目標は訪問者になんらかの行動(商品の購入、問い合わせ、資料請求、会員登録など)を促すこと、すなわちコンバージョン(CV)の獲得です。見やすいホームページは、このコンバージョン率(CVR)を大きく左右する要素となります。
ユーザーが求める情報にスムーズにたどり着け、提供される情報が明確で理解しやすければ、ユーザーは安心して次のステップに進むことができます。例えば、購入ボタンや問い合わせフォームがどこにあるか一目で分かり、入力も簡単であれば、ユーザーは行動を起こす際の心理的なハードルが下がります。逆に、デザインがごちゃごちゃしていて重要な情報が埋もれていたり、ナビゲーションが複雑で目的のページにたどり着けなかったりすると、ユーザーは途中で諦めてしまい、貴重なコンバージョンの機会を失うことになります。見やすいデザインは、ユーザーの信頼を獲得し、スムーズな行動喚起を促すことで、コンバージョン率の向上に直接的に貢献するのです。
見やすいホームページは、訪れたユーザーに快適な体験を提供し、サイトの目的達成に大きく貢献します。ここでは、ユーザーにとって真に見やすいホームページを実現するための普遍的な基本原則を4つのポイントに分けて詳しく解説します。これらの原則を理解し実践することで、ホームページの魅力と効果を最大限に高めることができるでしょう。
ユーザーが求める情報に迷わずたどり着けるようにするためには、情報を整理し、論理的な構造で配置することが不可欠です。これを情報設計と呼び、見やすいホームページの土台となります。
具体的には、関連性の高い情報をグループ化し、階層構造を明確にすることで、ユーザーは直感的にサイト全体の構成を理解しやすくなります。例えば、ECサイトであれば「商品カテゴリ > 商品詳細 > 購入手続き」といった流れが分かりやすい情報構造の一例です。
情報構造を視覚的に表現するのがホームページのレイアウトです。見やすいレイアウトを実現するための主要なポイントは以下の通りです。
これらの要素を考慮し、ユーザーがストレスなく情報を得られるレイアウトを心がけることが、見やすいホームページ作成の第一歩です。
ホームページ上のテキスト情報は、ユーザーが内容を理解するための主要な手段です。そのため、フォントの種類や文字サイズ、行間などが適切に設定されていることは、見やすさに直結します。
フォント選びでは、デザイン性だけでなく可読性を最優先に考える必要があります。
ポイント | 説明 |
---|---|
可読性の高いフォントを選ぶ | 一般的に、ゴシック体(サンセリフ体)はウェブ上で読みやすいとされています。奇抜なデザインフォントや装飾過多なフォントは、長文を読む際には避けるのが賢明です。代表的なフォントとしては、游ゴシック、ヒラギノ角ゴシック、メイリオなどが挙げられます。 |
フォントの種類を統一する | サイト全体で使用するフォントの種類は、多くても2〜3種類程度に絞りましょう。これにより、デザインに一貫性が生まれ、ユーザーに安心感を与えます。見出し用と本文用でフォントを使い分けるのも効果的です。 |
デバイスフォントとウェブフォント | デバイスフォントはユーザーの端末にインストールされているフォントで表示速度が速いメリットがあり、ウェブフォントはサーバーからフォントを読み込むためデザインの自由度が高いですが表示に若干時間がかかる場合があります。それぞれの特性を理解し、目的に応じて使い分けることが重要です。 |
文字が小さすぎると読みにくく、大きすぎても間延びした印象を与えます。適切な文字サイズと行間を設定しましょう。
line-height
プロパティで調整します。これらの要素を適切に調整することで、ユーザーはストレスなくテキスト情報を読み進めることができます。
ホームページの配色は、サイトの印象を大きく左右するだけでなく、文字の読みやすさやコンテンツの識別しやすさにも深く関わっています。適切な配色と十分なコントラストは、見やすいホームページに不可欠な要素です。
無計画に色を多用すると、まとまりがなく見にくいホームページになってしまいます。以下の基本的な考え方に基づいて配色を決定しましょう。
これらの3色を基本に、色の持つ心理的効果やターゲットユーザーの嗜好を考慮して、調和のとれた配色を目指しましょう。例えば、青は信頼感や誠実さを、緑は安心感や自然を連想させます。
背景色と前景(文字や図形など)の色の明るさの差をコントラスト比と呼びます。コントラストが低いと、文字が読みにくく、情報が伝わりにくくなります。
特に、背景色と文字色のコントラストは非常に重要です。ウェブコンテンツのアクセシビリティに関するガイドラインであるWCAG (Web Content Accessibility Guidelines) では、十分なコントラスト比を確保することが推奨されています。例えば、通常のテキストでは4.5:1以上、大きなテキストでは3:1以上のコントラスト比が求められます。
コントラスト比は専用のチェッカーツールで簡単に確認できます。デザイン段階から意識し、高齢者や視覚に障害のある方、色覚多様性を持つ方々にも配慮した配色を心がけることが、より多くのユーザーにとって見やすいホームページにつながります。
ナビゲーションは、ユーザーがホームページ内で目的の情報にスムーズにたどり着くための道しるべです。どれほど優れたコンテンツがあっても、ナビゲーションが分かりにくければユーザーは離脱してしまいます。直感的に操作できるナビゲーション設計は、ユーザビリティの高いホームページの必須条件です。
効果的なナビゲーションシステムは、以下の要素を適切に組み合わせることで構築されます。
ナビゲーションの種類 | 役割とポイント |
---|---|
グローバルナビゲーション | サイトの主要なカテゴリや重要なページへのリンクをまとめたもので、通常はページの上部やヘッダーに常に表示されます。サイトの全体像をユーザーに伝え、どこからでも主要コンテンツにアクセスできるようにします。一貫性のあるデザインと配置が重要です。 |
ローカルナビゲーション | 特定のセクションやカテゴリ内で、関連する下層ページへのリンクを示すナビゲーションです。サイドバーやコンテンツエリアの上部などに配置されることが多く、ユーザーがより詳細な情報を探す際に役立ちます。 |
パンくずリスト | ユーザーがサイト階層のどこにいるのかを視覚的に示すナビゲーションです。上位階層へのリンクが設置されるため、ユーザーは簡単に前のページに戻ったり、現在地を把握したりできます。 |
フッターナビゲーション | ページの最下部に設置されるナビゲーションで、プライバシーポリシー、利用規約、お問い合わせ、サイトマップなど、補足的な情報へのリンクを配置するのに適しています。 |
サイト内検索機能 | ユーザーが特定のキーワードを入力して情報を探せる機能です。特に情報量の多い大規模なサイトでは、ユーザーが目的のページに迅速にたどり着くために非常に有効です。 |
ユーザーが迷わないナビゲーションを設計するためには、以下の点に注意しましょう。
これらの原則に基づき、ユーザーがストレスなくサイト内を回遊できるような、親切なナビゲーション設計を目指しましょう。
ユーザーが直感的に情報を得られ、快適に利用できるホームページは、アクセスアップやコンバージョン率向上に不可欠です。ここでは、ユーザーを惹きつけ、かつ見やすいホームページを作成するための具体的な施策を詳しく解説します。
現代のウェブサイト閲覧は、パソコンよりもスマートフォンからのアクセスが主流です。そのため、スマートフォンでの見やすさ、使いやすさは、ユーザー体験を左右する最も重要な要素の一つと言えるでしょう。スマートフォンに最適化されていないホームページは、文字が小さすぎたり、ボタンが押しにくかったりするため、ユーザーはすぐに離脱してしまいます。
レスポンシブデザインとは、閲覧するデバイスの画面サイズに応じて、ホームページのレイアウトやデザインが自動的に最適化される設計手法のことです。これにより、パソコン、スマートフォン、タブレットなど、どのような端末からアクセスしても、ユーザーは快適に情報を閲覧できます。
レスポンシブデザインを導入するメリットは以下の通りです。
具体的な対応としては、CSSのメディアクエリを使用して、画面幅に応じたスタイルを適用します。例えば、画面幅が狭いスマートフォンでは、ナビゲーションメニューをハンバーガーメニューにしたり、カラムレイアウトを1カラムに変更したりするなどの調整を行います。これにより、限られたスペースでも情報が見やすく、操作しやすいインターフェースを提供できます。
テキストだけの情報伝達には限界があります。画像や動画を適切に活用することで、視覚的に情報を伝え、ユーザーの理解を助け、ホームページ全体の印象を豊かにすることができます。ただし、使い方を誤ると逆効果になるため注意が必要です。
効果的な画像・動画の活用ポイント:
例えば、製品紹介ページでは製品の美しい写真や使用シーンの動画を、お客様の声ページではインタビュー動画を掲載することで、より説得力が増し、見やすいホームページになります。視覚情報はテキストよりも速く処理されるため、ユーザーの関心を引きつけ、滞在時間を延ばす効果も期待できます。
いくらデザインが優れていても、コンテンツの質が低ければユーザーは満足しません。ユーザーが求める情報を提供し、それが分かりやすく整理されていることが、見やすいホームページの根幹です。質の高いコンテンツは、ユーザーの信頼を得て、再訪問を促す重要な要素となります。
質の高いコンテンツを作成するためのポイント:
例えば、専門的なサービスを提供する企業のホームページであれば、用語解説集(グロッサリー)を設けたり、具体的な事例やケーススタディを交えて説明したりすることで、ユーザーの理解を深め、見やすさにも繋がります。また、FAQ(よくある質問)セクションを充実させることも、ユーザーの疑問を迅速に解決し、満足度を高めるために有効です。
ホームページの表示速度は、ユーザー体験に直接影響します。表示が遅いサイトはユーザーにストレスを与え、離脱率を高める大きな原因となります。Googleの調査によれば、表示に3秒以上かかると53%のモバイルユーザーが離脱すると言われています。見やすいホームページとは、コンテンツが素早く表示されることも含まれます。
表示速度を改善するための具体的な施策:
施策 | 内容 | 期待できる効果 |
---|---|---|
画像の最適化 | ファイルサイズの圧縮(例:TinyPNG)、適切なフォーマット(WebPなど次世代フォーマット)の利用、遅延読み込み(Lazy Loading)の実装。 | 読み込み時間の短縮、データ転送量の削減。特に画像が多いページで効果大。 |
ブラウザキャッシュの活用 | 一度アクセスしたユーザーが再度訪れた際に、画像やCSS、JavaScriptなどの静的ファイルをブラウザに保存させ、再利用する。HTTPヘッダでキャッシュ期間を設定。 | 2回目以降の表示速度の大幅な向上、サーバー負荷軽減。 |
コードの最適化 | HTML、CSS、JavaScriptの不要なコードの削除、ファイルの圧縮(Minify)。CSSスプライトやインラインSVGの活用も検討。 | ファイルサイズの削減、レンダリング速度の向上。リクエスト数の削減。 |
サーバーの応答速度改善 | 高性能なサーバーへの移行、CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)の利用。PHPのバージョンアップやデータベースの最適化も有効。 | サーバーからのデータ取得時間の短縮。地理的に離れたユーザーへの配信速度向上。 |
不要なプラグインの削除 | CMS(例:WordPress)を利用している場合、使用していない、または動作が重いプラグインを削除・見直しする。 | サーバー負荷の軽減、処理速度の向上、セキュリティリスクの低減。 |
レンダリングを妨げるリソースの排除 | 重要なCSSはインライン化し、JavaScriptは`async`または`defer`属性を付与して非同期読み込みにする。 | ファーストコンテンツフルペイント(FCP)までの時間短縮。 |
表示速度の計測には、GoogleのPageSpeed InsightsやLighthouse、GTmetrixなどのツールが役立ちます。これらのツールで現状を把握し、具体的な改善点を見つけて対応していくことが重要です。定期的な計測と改善を繰り返すことで、常に快適な表示速度を維持しましょう。
ウェブアクセシビリティとは、高齢者や障害のある人を含め、誰もがホームページの情報や機能を利用しやすくすることを目指す考え方です。アクセシビリティに配慮されたホームページは、結果として多くのユーザーにとって見やすく、使いやすいものになります。これは、検索エンジンにとっても理解しやすい構造となり、SEOにも間接的に貢献します。
ウェブアクセシビリティ向上のための具体的なポイント:
ウェブアクセシビリティへの対応は、企業の社会的責任(CSR)の一環としても重要視されています。日本国内では、JIS X 8341-3(高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ)などのガイドラインを参考に、できるところから取り組みましょう。アクセシビリティ診断ツール(例:axe DevTools)などを活用して、改善点を見つけることも有効です。
ユーザーがホームページを訪れた際、情報が探しにくかったり、文字が読みにくかったりすると、すぐに離脱してしまう可能性が高まります。ここでは、見にくいホームページによく見られる特徴と、それらを改善するための具体的なポイントを解説します。自社のホームページが当てはまっていないか確認し、ユーザーにとって快適なウェブサイトを目指しましょう。
情報が整理されていないホームページは、ユーザーが必要な情報にたどり着くのを困難にし、ストレスを与えてしまいます。結果として、ユーザーはサイトの利用を諦め、離脱につながります。
どこに何の情報があるのか、サイト全体の構造がユーザーに伝わらないと、目的のページを見つけるまでに時間がかかり、途中で諦めてしまうことがあります。直感的に理解できる情報構造は、ユーザービリティの基本です。
一つのページに多様なトピックが混在していたり、関連性の低い情報が近くに配置されていたりすると、ユーザーは混乱し、情報の理解度が低下します。コンテンツのテーマを明確にし、関連性の高い情報をグループ化することが重要です。
ユーザーが求める情報へスムーズにアクセスできるよう、情報設計(IA: Information Architecture)を見直し、コンテンツを論理的に整理することが不可欠です。以下の点を考慮して改善しましょう。
問題点 | 改善策 |
---|---|
コンテンツの階層が深すぎる、または浅すぎる | ユーザーが目的の情報に2~3クリック程度で到達できるような適切な階層構造を目指します。サイトマップを作成し、全体像を把握しながら調整しましょう。 |
カテゴリ分類が曖昧で分かりにくい | ユーザー視点で直感的に理解できるカテゴリ名にし、各カテゴリの範囲が明確で、重複や漏れがないように分類します。カードソーティングなどの手法も有効です。 |
重要な情報が他の情報に埋もれてしまっている | ホームページの目的達成に不可欠な情報(例:商品情報、問い合わせ先)は、目立つ位置に配置し、視覚的な強弱(サイズ、色など)をつけて優先度を示します。 |
ページタイトルや見出しが内容を的確に表していない | 各ページのタイトル(titleタグ)や見出し(hタグ)は、そのページの内容を具体的かつ簡潔に表すものにします。これにより、ユーザーは内容を予測しやすくなります。 |
文字の読みやすさは、ホームページの情報をユーザーに正確に伝えるための基本です。フォントサイズや配色が不適切だと、ユーザーは内容を読む気を失い、重要な情報を見逃してしまう可能性があります。
特にスマートフォンでの閲覧が増えている現代において、小さすぎる文字はユーザーに多大なストレスを与えます。逆に、不必要に大きすぎる文字も、一度に視界に入る情報量が減り、スクロールが増えるため読みにくさにつながります。
背景色と文字色のコントラストが低いと、文字が背景に溶け込んでしまい、非常に読みにくくなります。特に高齢者や視覚に障碍のあるユーザーにとっては、アクセシビリティを著しく低下させる要因となります。
ユーザーがストレスなく情報を読み進められるよう、フォントの種類、サイズ、色、行間、コントラスト比などを慎重に選定する必要があります。
問題点 | 改善策 |
---|---|
本文のフォントサイズが14ピクセル未満である | 本文のフォントサイズは最低でも16ピクセル程度を基準とし、ターゲットユーザー層(年齢層など)やコンテンツの特性に応じて調整します。見出しは本文より大きくし、階層構造を明確にします。 |
背景色と文字色のコントラスト比が低い | WCAG (Web Content Accessibility Guidelines) 2.1 の達成基準では、通常のテキストで4.5:1以上、大きな文字(18ポイント以上、または14ポイント以上の太字)で3:1以上のコントラスト比が推奨されています。コントラストチェッカーツールで確認しましょう。 |
奇抜なフォントや装飾過多なフォントを使用している | 可読性を最優先し、ゴシック体(サンセリフ体)や明朝体(セリフ体)などの標準的なフォントを使用します。デザイン性を重視する場合でも、本文には可読性の高いフォントを選びましょう。 |
行間や文字間が詰まりすぎている、または空きすぎている | 行間(line-height)は文字サイズの1.5~2倍程度、文字間(letter-spacing)も適切に調整し、窮屈な印象や間延びした印象を与えないようにします。適切な余白は読みやすさを向上させます。 |
色のみで情報を伝えようとしている | 色覚特性を持つユーザーにも情報が伝わるよう、色だけでなく、形、テキストラベル、アイコンなどを併用して情報を伝えるようにします。例えば、エラーメッセージを赤色で表示するだけでなく、アイコンやテキストでもエラーであることを示します。 |
ナビゲーションは、ユーザーがホームページ内をスムーズに移動し、目的の情報を見つけるための道しるべです。ナビゲーションが分かりにくいと、ユーザーは迷子になり、サイトの利用を諦めてしまいます。
メニューのラベルが曖昧だったり、どこに何があるのか直感的に理解できなかったりすると、ユーザーはクリックをためらいます。一貫性がなく、ページによってメニューの場所やデザインが変わるのも混乱の原因です。
クリックしたリンクが切れていたり、全く関係のないページに遷移したりすると、ユーザーは不信感を抱き、サイトの信頼性が低下します。定期的なリンクチェックと修正は、サイト運営の基本的な作業です。
ユーザーが迷うことなく、ストレスフリーで目的の情報に到達できるような、分かりやすく使いやすいナビゲーションシステムを構築することが重要です。
問題点 | 改善策 |
---|---|
ナビゲーションのラベル(メニュー名)が曖昧で内容を推測しにくい | 誰が見てもメニューの内容を具体的に理解できる、明確で簡潔な言葉を使用します。専門用語や業界用語の多用は避け、ユーザーが普段使う言葉を選びましょう。(例:「ソリューション」より「サービス内容」など) |
グローバルナビゲーションがページによって表示位置やデザインが変わる | サイト内のどのページにいても同じ位置に、同じデザインでグローバルナビゲーションを配置し、一貫性を保ちます。これにより、ユーザーは安心してサイト内を探索できます。 |
パンくずリストがない、または適切に機能していない | ユーザーがサイト構造のどこにいるかを把握し、上位階層へ簡単に戻れるように、パンくずリストを全ての詳細ページに設置します。パンくずリストの各階層名は、実際のナビゲーション構造と一致させます。 |
サイト内検索機能がない、または検索結果の精度が低い | 特に情報量が多い大規模サイトでは、高精度なサイト内検索機能を設けることが不可欠です。検索窓は目立つ位置に配置し、検索結果は関連性の高い順に表示されるようにします。絞り込み機能やサジェスト機能も有効です。 |
フッターナビゲーションが活用されていない、または情報が古い | フッターは、コピーライト表示だけでなく、プライバシーポリシー、利用規約、サイトマップ、お問い合わせなど、重要な補助的情報へのリンクを配置するのに適した場所です。常に最新の情報に更新しましょう。 |
現在地を示す視覚的なフィードバックがない | ナビゲーションメニュー内で、ユーザーが現在閲覧しているページがどこに該当するのかを視覚的に示す(例:色を変える、下線を引くなど)ことで、ユーザーは迷いにくくなります。 |
上記以外にも、ユーザー体験を低下させ、ホームページを見にくくする要因はいくつか存在します。これらの問題点も認識し、改善に取り組むことで、より快適なウェブサイトを実現できます。
ユーザーがコンテンツを閲覧しようとしている最中に、画面を覆うような大きなポップアップ広告や、コンテンツの間に割り込む広告が頻繁に表示されると、強いストレスを与え、サイトからの離脱を招きます。特にモバイル環境では、画面が小さいため影響が大きくなります。
スマートフォンやタブレットなど、多様なデバイスからのアクセスが当たり前になっている現在、PCサイトがそのまま縮小表示されたり、レイアウトが崩れたりするホームページは非常に見にくいです。ピンチアウト・ピンチイン操作を強いるサイトはユーザーフレンドリーではありません。
ページの読み込みに時間がかかると、ユーザーは待つのを諦めてしまいます。Googleの調査でも、表示速度が1秒から3秒に落ちると直帰率が32%上昇するというデータがあります。画像の最適化不足や重いスクリプトなどが原因となることが多いです。
常にユーザーの視点に立ち、ストレスなく快適にサイトを利用できるような設計を心がけることが重要です。
問題点 | 改善策 |
---|---|
コンテンツ閲覧を妨げる intrusive なポップアップや自動再生動画 | ポップアップはユーザーの行動を阻害しない範囲で最小限に留め、簡単に閉じられるようにします。動画や音声の自動再生は原則として避け、ユーザーが再生を選択できるようにします。 |
スマートフォンやタブレットでPCサイトがそのまま表示される、またはレイアウトが崩れる | レスポンシブウェブデザインを導入し、あらゆる画面サイズでコンテンツが最適に表示・操作できるようにします。テキストやボタンのタップ領域も十分に確保しましょう。 |
画像ファイルサイズが大きい、不要なスクリプトが多いなどによる表示速度の遅延 | 画像は適切な形式(JPEG, PNG, WebPなど)で圧縮・最適化し、遅延読み込み(Lazy Loading)を実装します。不要なJavaScriptやCSSは削除・縮小し、ブラウザキャッシュを活用するなど、総合的な表示速度改善策を講じます。 |
専門用語や業界用語が説明なく多用されている | ターゲットユーザーの知識レベルを考慮し、できる限り平易な言葉遣いを心がけます。専門用語を使用する場合は、注釈をつけたり、用語集ページへリンクしたりするなどの配慮が必要です。 |
404エラーページがデフォルトのままで不親切 | ユーザーが誤ったURLにアクセスしたり、リンク切れを踏んだりした場合に表示される404エラーページは、サイトのトップページへのリンクやサイト内検索窓を設置するなど、ユーザーを適切に誘導するデザインにします。 |
見やすいホームページは、ユーザー体験を格段に向上させ、ウェブサイトからの離脱率を効果的に低下させます。これがSEO評価の向上や、最終的なコンバージョン率アップに直結する重要な理由です。分かりやすい情報構造、読みやすいフォントと配色、直感的なナビゲーション、スマートフォン対応、そして高速な表示速度は、ユーザーを惹きつけるために不可欠な要素と言えるでしょう。常にユーザー視点での改善を心がけ、価値ある情報を提供し続けることが、アクセスアップとビジネス成果の最大化に繋がります。
Atsushi
集客についておなやみの方、
ホームページ制作をお考えの方、
ご要件が定まっていない状態からでも、
お気軽にお問い合わせください!