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2026.10.24

【初心者向け】Lステップとは?できること一覧から導入メリット・デメリットまで網羅

Lステップを導入すると、LINE公式アカウント単体では難しい「顧客属性や行動履歴に応じた個別配信」「予約管理」「流入経路の分析」などを自動化し、成約率向上や対応時間の削減を実現できます。一方で、月額2,980円からの追加費用や初期構築の手間がかかるため、友だち数が少ない段階ではLINE公式アカウントの標準機能だけで十分なケースもあります。本記事では、シナリオ配信やリッチメニューのタブ分けなどLステップでできること9選と、料金プランごとの機能差、自社の課題に合うかの判断基準をまとめました。

Contents

Lステップとは?LINE公式アカウントを拡張するマーケティングツール

Lステップとは、株式会社マネクルが開発・提供するLINE公式アカウントの機能を拡張するクラウド型のMA(マーケティングオートメーション)ツールです。LINEヤフー株式会社が提供する法人・店舗向けサービス「LINE公式アカウント」とAPI連携することで、標準機能だけでは実現できない高度な顧客管理や自動配信の仕組みを構築できます。

従来のメールマガジンを活用したマーケティング手法「ステップメール」の仕組みをLINE上で再現できるため、友だち追加から商品の認知、興味関心、購入・予約、さらにはリピート促進に至るまでの一連の顧客対応を自動化・効率化することが可能です。

LINE公式アカウントとLステップの主な違い

LINE公式アカウント単体とLステップを導入した場合の最大の違いは、「顧客一人ひとりの行動データを蓄積・可視化し、個別最適化されたアプローチができるかどうか」という点にあります。

LINE公式アカウントの標準機能では、友だち全員に対する一斉配信や、みなし属性(性別・年代・居住地など)による大まかな絞り込み配信が基本です。また、1対1のチャットは相手からメッセージが送られてきて初めて個別対応が可能になる仕様であり、誰がどのリンクをタップしたかといった詳細な行動履歴を個人単位で追跡することはできません。

一方、Lステップを連携させると、友だち追加した時点で全てのユーザーを個別に認識し、アンケート結果やリンクのタップ履歴などを顧客ごとに自動で記録できるようになります。両者の主な機能の違いは以下の通りです。

比較項目LINE公式アカウント(単体)Lステップ(連携時)
顧客情報の把握メッセージを受信した相手のみ個別認識が可能友だち追加された全ユーザーを個別に自動認識・追跡
属性・行動データの管理統計データ(みなし属性)の把握が中心アンケート回答やURLタップ履歴などを個人単位で自動記録
メッセージの絞り込み条件みなし属性や簡易的なタグによる絞り込み(通常は友だち数100人以上などの条件あり)行動履歴・購入履歴・回答内容など複数条件を組み合わせ、友だち1人から配信可能
自動配信(ステップ配信)友だち追加を起点としたシンプルな分岐のみユーザーの行動やタグ付与など、任意のタイミングを起点に複数シナリオを自動分岐
リッチメニューの表示全ユーザーに共通の1枚を表示顧客の属性やステータスに応じて異なるメニューを出し分け可能

このように、LINE公式アカウントが「不特定多数の友だちに向けた情報発信ツール」であるのに対し、Lステップは「一人ひとりの顧客に合わせた接客と営業を自動で行うCRM(顧客関係管理)ツール」としての役割を果たします。

Lステップが多くの企業や店舗に注目されている理由

Lステップが業種や規模を問わず多くの企業・店舗に導入されている背景には、LINEというプラットフォームが持つ圧倒的な到達率・開封率の高さと、人手不足を解消する自動化ニーズの合致があります。

従来のメールマガジンは、迷惑メールフォルダへの振り分けや他の大量のメールに埋もれることで、開封率が10%〜20%程度に留まるケースが少なくありません。それに対してLINEは、日常的な連絡手段として利用されているため、メッセージがブロックされない限り確実に手元のスマートフォンへ届き、プッシュ通知によって即座に開封されやすいという特徴があります。

しかし、開封率が高いからこそ、興味のない情報を一斉配信し続けるとユーザーに嫌悪感を与え、すぐにブロックされてしまうリスクも抱えています。Lステップを導入すれば、収集した顧客データをもとに「特定の商品ページを閲覧した人だけに割引クーポンを送る」「来店予約をした人にだけ前日のリマインドメッセージを送る」といったピンポイントな配信が可能です。

営業担当者が個別に連絡していた追客業務や、店舗スタッフが行っていた予約確認・質問対応などをシステムが24時間365日自動で代行してくれるため、少人数の体制でも見込み客の取りこぼしを防ぎながら売上を最大化できる手段として、多くの事業者から支持を集めています。

【一覧】Lステップでできること9選と主要機能

Lステップを導入すると、通常のLINE公式アカウントでは手動で行う必要がある業務や、大雑把にしか設定できない配信を、顧客一人ひとりの行動や属性に合わせて細かく自動化・最適化できます。まずは、Lステップの主要な9つの機能と、それによって実現できることの全体像を一覧表で確認しましょう。

主要機能Lステップで実現できること
シナリオ配信友だち追加や特定アクションを起点に、複数日のステップメッセージを自動配信し、興味付けから販売までを自動化する
セグメント配信アンケートの回答結果やボタンのタップ履歴などのタグ・友だち情報に基づき、該当者だけにメッセージを絞り込んで配信する
リッチメニュー拡張最大20箇所までのボタン配置、タブによる画面切り替え、顧客の状態(タグや属性)に応じたメニューの出し分けを行う
回答フォームアンケートや申し込みフォームをLINE内で完結させ、回答内容を各友だちの顧客プロフィールやタグに自動で紐付ける
カルーセル・ボタン配信画像・テキスト・選択肢ボタンを組み合わせたパネルを横並びで表示し、タップ操作に応じたアクションを自動実行する
流入経路分析媒体ごとに専用の友だち追加URLを発行し、どの経路から登録されたか、登録後に商品を購入したかまでを追跡する
予約管理面談などの日程調整(カレンダー予約)や、セミナー等の定員管理(イベント予約)からリマインド配信までをLINE内で完結させる
スコアリングURLのタップやメッセージの開封などの行動に点数を加算し、購買意欲の高い見込み客を数値で抽出する
オペレーター・自動応答特定のキーワードに対する自動返信や、権限を制限したスタッフ専用のチャット管理画面により、問い合わせ対応を分担・効率化する

シナリオ配信(ステップ配信)による教育と販売の自動化

シナリオ配信とは、あらかじめ用意した複数のメッセージを、決まったスケジュールや順序で自動的に配信する機能です。友だち追加された瞬間だけでなく、アンケートの回答完了や特定のボタンタップなどを起点として、指定した日数や時間経過後にメッセージを届けられます。

LINE公式アカウントの標準機能にあるステップ配信と比較すると、Lステップのシナリオ配信は顧客の行動に合わせて途中で別のシナリオへ分岐・移行させられる点が大きく異なります。例えば、基礎知識を伝える5日間の配信の途中で「商品の詳細を見る」というボタンをタップした人だけを、即座に「購入案内用のシナリオ」へ自動で移動させるといった柔軟な設計が可能です。また、「登録から30分後」「翌日の20時」といった細かい時間指定にも対応しており、見込み客の関心が高いタイミングを逃さずにアプローチを自動化できます。

セグメント配信(絞り込み配信)による成約率の向上

セグメント配信は、登録されている友だちの中から特定の条件に合致する人だけを抽出し、ピンポイントでメッセージを送る機能です。LINE公式アカウントでも性別や年代、居住地などによる絞り込みは可能ですが、Lステップでは独自に収集した「タグ」や「友だち情報欄」のデータを組み合わせて対象を指定できます。

具体的には、「30代女性」かつ「アンケートで肌荒れに悩んでいると回答」し、「過去に化粧水の案内ページを閲覧したが未購入の人」といった複数の条件を掛け合わせた詳細な絞り込み配信が人数制限なしで実行可能です(LINE公式アカウントの標準機能では一定の属性絞り込みに最低ターゲットリーチ数の制限があります)。自分に関係のない情報を送られるとユーザーは通知を煩わしく感じますが、ニーズに合致した情報だけを届けることで、開封率や商品の成約率を高めることができます。

リッチメニューの高度なカスタマイズとタブ分け表示

トーク画面の下部に固定表示される「リッチメニュー」を、Webサイトのホームページのように高度にカスタマイズできる機能です。LINE公式アカウントではあらかじめ決められたテンプレートに沿って最大6分割までしかボタンを配置できませんが、Lステップでは画像の自由な座標指定により、最大20個までタップ領域(ボタン)を設定できます。

さらに、タブ切り替え機能を使って複数のリッチメニューを同じ画面内でスライド表示させたり、顧客が持つタグや属性に応じて表示するメニュー自体を自動で切り替えたりすることが可能です。例えば、来店前の友だちには「初回クーポン」「店舗アクセス」を目立たせたメニューを表示し、一度来店して会員タグが付いた友だちには「デジタル会員証」「次回予約」「マイページ」のメニューへ自動で切り替えるといった運用が実現します。

回答フォームの作成と顧客情報の自動紐付け

Lステップ内で独自のアンケートや申し込みフォーム、診断コンテンツを作成できる機能です。ラジオボタン、チェックボックス、記述式、プルダウンなど多様な入力形式に対応しています。

Googleフォームなどの外部ツールをLINEで案内した場合、回答結果とLINEのアカウント名を後から照合する手間が発生したり、ユーザーにわざわざ名前やメールアドレスを再入力してもらったりする必要があります。しかし、Lステップの回答フォームを使えば、誰がどの項目に回答したかがLINEの顧客データ(友だち情報欄やタグ)にリアルタイムで自動保存されるため、照合の手間が一切かかりません。回答完了をトリガーにして、選択された悩みに合わせたシナリオ配信を即座にスタートさせたり、回答お礼のクーポンを自動送信したりする連携もスムーズに行えます。

カルーセルやボタンを活用した視覚的なメッセージ配信

テキストや単一の画像だけでなく、複数の画像パネルを横にスクロールして閲覧できる「カルーセル」や、選択肢をタップさせる「ボタン」形式のメッセージを簡単に作成・配信できます。各パネルには画像、タイトル、説明文、そして複数のアクションボタンを配置可能です。

ECサイトであればおすすめ商品を複数並べてそれぞれの購入ページへ誘導したり、不動産や美容室であれば物件情報やヘアカタログを一覧で見せたりと、視覚的に分かりやすい訴求ができます。さらに、各ボタンがタップされた際に「特定のタグを付ける」「シナリオを移動する」「テキストを自動送信する」といった複数のアクションを裏側で同時に実行できるため、ユーザーの興味関心を自然な操作の中で収集できます。

友だち追加経路(流入経路)の詳細な分析

Instagramのプロフィール、YouTubeの概要欄、Web広告、店舗のポスター(QRコード)など、友だちが「どこからLINEに登録してくれたのか」を正確に計測できる機能です。媒体やキャンペーンごとに異なる専用の友だち追加URL(またはQRコード)を発行して設置することで、経路ごとの登録数を自動で集計します。

単なる登録数のカウントにとどまらず、「Instagramから登録した人には自動で専用タグを付け、専用の挨拶メッセージとクーポンを送る」といった経路別の初期対応の出し分けが可能です。また、登録後にアンケートに回答したか、最終的に商品を購入したかまでを追跡できるため、「登録者は多いが売上に繋がっていない媒体」や「少ない登録数でも高確率で購入に至る媒体」をデータで特定できます(※上位プランであるプロプランの主要機能です)。

予約管理機能(カレンダー予約・イベント予約)

外部の予約システムを別途契約することなく、LINEのトーク画面上で予約の受付から変更、キャンセル、リマインド配信までを完結できる機能です。用途に合わせて以下の2種類の予約機能が用意されています。

カレンダー予約機能

美容室の施術予約、クリニックの診察、個別面談やコンサルティングなど、顧客が空いている日時をカレンダーから選んで予約する形式です。担当者(スタッフや部屋など)ごとのシフト設定や対応メニューの紐付けが可能で、Googleカレンダーと双方向連携させることで、リアルタイムの空き状況を自動反映してダブルブッキングを防止できます。

イベント予約機能

セミナー、説明会、ワークショップ、体験会など、あらかじめ開催日時と定員が決まっている枠に対して参加申し込みを受け付ける形式です。定員に達した枠は自動で受付終了(またはキャンセル待ち)に切り替わります。

どちらの予約機能も、予約完了と同時に確認メッセージを自動送信し、予約日の前日や当日の指定時間にリマインドメッセージを自動配信できるため、無断キャンセルの防止と管理業務の削減に直結します。

スコアリングによる見込み客の可視化とアプローチ

友だちのLINE上での行動に対して任意の「点数(スコア)」を加算・減算し、サービスへの関心度や購買意欲の高さを数値化して可視化する機能です。

例えば、「配信メッセージを開封したら+1点」「商品紹介ページのURLをタップしたら+3点」「料金表のページを見たら+5点」「予約画面を開いたが完了しなかったら+10点」といったルールを設定しておきます。これにより、累計スコアが一定以上に達した「今すぐ客(ホットリード)」だけを抽出し、期間限定の特別オファーを自動配信したり、営業担当者から個別にチャットで連絡を入れたりするアプローチが可能になります。成約に近い見込み客を感覚ではなくデータで見極められるため、効率的な営業活動が行えます。

オペレーター機能や自動応答による顧客対応の効率化

日々の顧客からの問い合わせや1対1のチャット対応を、少人数や複数スタッフで安全かつ効率的に回すための機能も備わっています。

「自動応答機能」では、友だちから送信されたメッセージに特定のキーワード(例:「営業時間」「駐車場」「解約」など)が含まれていた場合、あらかじめ設定した回答テキストや画像を24時間自動で返信します。営業時間や曜日を指定して夜間だけ自動応答を稼働させることも可能です。

また、有人チャットで対応する際には「オペレーター機能」が役立ちます。アルバイトや外部のカスタマーサポートスタッフに対し、シナリオ設定や売上分析などの機密データへのアクセス権限を遮断し、1対1のトーク画面と顧客情報のみを閲覧・操作できる専用の管理画面を付与できます。情報漏洩や誤操作のリスクを防ぎながら、問い合わせ対応業務だけを安全に委任・分担できます。

Lステップを導入してできることから得られる4つのメリット

Lステップの各機能を実際のビジネス現場に組み込むことで、日常業務や売上に対してどのような変化が生じるかを整理します。

業務効率化により人件費や対応時間を大幅に削減できる

Lステップの導入によって、これまでスタッフが手動で行っていた顧客対応や予約管理の大部分をシステムに代行させることができます。特に、定型的な質問への回答や予約の日程調整、リマインド連絡などは自動化の効果が直接表れる領域です。

たとえば、サロンやクリニック、コンサルティング業務などで発生する予約関連の業務では、導入前後でスタッフの作業工程が次のように変化します。

業務内容未導入時の対応方法Lステップ導入後の状態
よくある質問への回答スタッフが個別にチャットを確認し手動で返信キーワード応答やリッチメニューで24時間自動解決
予約の受付・台帳記入電話やチャットで日程調整し、管理画面へ手動転記顧客がカレンダーから空き枠を選択し、台帳へ自動反映
予約前日のリマインド予約者リストを確認し、対象者へ個別にメッセージ送信予約日時に合わせて前日に自動でリマインド配信

このように、定型業務を自動化することでスタッフの対応時間を大幅に削減し、接客や企画立案などのコア業務に人員を集中させることが可能になります。営業時間外や休日でもシステムが自動で一次対応や予約受付を完了させるため、対応遅れによる機会損失を防ぎながら人件費の抑制につながります。

顧客一人ひとりに合わせた配信でブロック率を下げられる

LINE公式アカウントの運用で課題となりやすいブロックの増加は、顧客の属性や興味関心に合わない一斉配信が主な原因です。Lステップを活用して配信対象を精密に絞り込むことで、顧客にとって不要な通知を減らし、アカウントのブロック率を低く抑えられます。

たとえば、アパレルショップのアカウントにおいて、男性顧客に対して女性向けの新作ワンピースの案内を何度も送れば、通知を煩わしく感じてブロックされる確率が高まります。Lステップでは、友だち追加時のアンケート結果や過去にタップしたリンクの履歴をもとに、「20代女性」「セール品に関心あり」といった細かな条件で配信対象を限定できます。

さらに、メッセージの総配信数を減らすことは、LINE公式アカウントの従量課金コスト(追加メッセージ料金)の節約にも直結します。必要な人にだけ必要な情報を届ける運用に切り替えることで、友だちの離脱を防ぎながら配信コストの最適化を図れる点が実務上の大きな利点です。

リピート率やLTV(顧客生涯価値)の向上につながる

一度商品を購入した顧客や来店した顧客に対し、購入後の経過日数や行動履歴に応じたフォローを自動で行うことで、リピート購入や継続利用を促し、LTV(顧客生涯価値)を高めることができます。

新規顧客の獲得には広告費などのコストがかかりますが、既存顧客への再アプローチはLINEのメッセージ配信のみで完結するため、高い利益率を見込めます。具体的には、顧客のステータスに合わせて以下のような自動フォローアップを設定できます。

  • 健康食品や化粧品のECサイトにおいて、商品の内容量がなくなる購入30日後に自動で詰め替え用商品の案内と限定クーポンを配信する
  • 美容室や整体院への初回来店から3週間が経過した時点で、次回のメンテナンス時期を知らせるメッセージと予約カレンダーを送信する
  • 複数回購入した優良顧客に対してのみ、リッチメニューの表示を「VIP会員専用メニュー」へ自動で切り替え、特別感を演出する

顧客の購買サイクルや来店周期に合わせた最適なタイミングでの接触を仕組み化できるため、スタッフの記憶や手作業に頼ることなく、安定したリピート売上を構築できます。

データ分析に基づいた効果的なマーケティング施策が打てる

Lステップでは、友だちが「どこから登録し」「どのメッセージを読み」「どのボタンを押して購入したか」という行動データを顧客ごとに蓄積・可視化できます。これにより、担当者の勘や経験に頼るのではなく、実際の数値に基づいたマーケティング施策の改善が可能になります。

たとえば、Instagram広告、YouTubeの概要欄、店舗の卓上POPの3箇所からLINEへの誘導を行っている場合、それぞれの媒体に専用のURL(流入経路)を発行することで、媒体別の成果を正確に比較できます。仮にInstagramからの友だち追加数が最も多くても、その後の商品購入率はYouTube経由の顧客の方が3倍高いといった事実がデータから判明すれば、注力すべき媒体や広告予算の配分を迷わず見直すことができます。

また、ステップ配信の途中で離脱(未読や未タップ)が増えている箇所を特定し、メッセージの文章や配信時間帯を修正するなど、取得した数値データをもとにPDCAサイクルを素早く回し、成約率の高い導線へと継続的に改善できる環境が整います。

Lステップ導入前に知っておきたいデメリットと注意点

Lステップはマーケティングや顧客管理を自動化する多機能なツールですが、契約前に把握しておくべき運用上のハードルや規約上の制約が存在します。導入後に「費用対効果が合わなかった」「使いこなせなかった」と後悔しないよう、3つのデメリットと注意点を解説します。

LINE公式アカウントとは別に毎月の固定費(料金)がかかる

Lステップを利用する場合、LINE公式アカウントの月額料金とは別にLステップ独自の月額利用料が発生する点に注意が必要です。LステップはLINE公式アカウントと連携して機能を拡張する外部システムであるため、双方の契約と支払いが必要になります。

また、メッセージを配信すると、LINE公式アカウント側とLステップ側の両方で配信数がカウントされます。友だち数や月間の配信通数が増加すると、双方のプランを上げる必要が生じ、毎月のランニングコストが想定以上に膨らむケースがあります。

費用項目支払先料金体系の特徴
LINE公式アカウント利用料LINEヤフー株式会社無料プランあり。月間のメッセージ配信数に応じて有料プランへ移行および従量課金が発生。
Lステップ利用料株式会社マネクル月額制の有料プランのみ(初月無料キャンペーン等を除く)。利用できる機能と月間配信数の上限に応じたプラン設定。

各プランの具体的な金額は次章で解説しますが、導入前には「毎月の固定費を上回る売上や人件費削減効果が見込めるか」という費用対効果の試算が欠かせません。

初期設定やシナリオ構築に時間と専門知識が必要になる

Lステップは自由度が高くできることが多い反面、導入直後の初期設定や効果的な配信シナリオの構築に多くの時間とマーケティングの知識を要することがデメリットです。管理画面の操作方法を覚えるだけでなく、成果を出すためには事前の綿密な設計が求められます。

具体的には、運用開始前に以下のような作業を完了させなければなりません。

  • LINE公式アカウントとLステップを接続するためのMessaging APIやチャネルの連携設定
  • 顧客属性や行動履歴を分類するための「タグ」および「友だち情報欄」の設計
  • どのタイミングでどのメッセージを送り、どのアクションを促すかという分岐シナリオの設計とライティング
  • リッチメニューやカルーセルメッセージに使用するバナー画像の作成とアクション設定

社内にWebマーケティングの知見を持つ担当者やデザイナーがいない場合、構築途中で頓挫したり、ツールの機能を十分に活用できないまま月額料金だけを支払い続けたりする事態に陥りやすくなります。自社での構築が難しい場合は、Lステップの正規認定サポーターや制作代行業者への外注も選択肢となりますが、その場合は数十万円規模の初期構築費用が別途必要です。

一度ダウングレードすると元のプランに戻せない制約がある

Lステップの契約システムにおける重大な注意点として、上位プランから下位プランへのダウングレード(プラン引き下げ)に厳しい制限が設けられていることが挙げられます。具体的には、最上位の「プロプラン」や中位の「スタンダードプラン」から下位のプランへ一度でも変更すると、同じアカウントでは再び上位のプランに戻す(再アップグレードする)ことができない仕様になっています。

さらに、下位プランへ変更する際には、上位プラン限定の機能(流入経路分析やクロス分析など)で作成したデータや設定が利用できなくなるほか、プラン変更の手続き自体にも所定の制限や条件が伴います。

したがって、「最初はすべての機能を試したいから」という理由で安易に上位プランから契約を始めることは避けるべきです。まずは最も安価なスタートプランから運用を開始し、友だち数の増加や分析機能の必要性が生じたタイミングで段階的に上位プランへアップグレードしていく手順が安全です。

Lステップの導入が向いているケース・向いていないケース

Lステップは高度な自動化や分析を実現できる反面、毎月の固定費や構築の手間が発生するため、すべての事業者に必要とは限りません。自社のビジネスモデルや現在の友だち数、運用体制を照らし合わせ、費用対効果が見込めるかを基準に導入を判断する必要があります。

比較項目Lステップの導入が向いているケースLINE公式アカウントのみで十分なケース
主な目的自動化による成約率向上・個別最適な顧客管理一斉配信による情報周知・簡易的な連絡
扱う商材・単価高単価商材、またはリピート購入が前提の商材低単価かつ単発購入が中心の商材
友だち数の規模数百人以上、または毎月の新規獲得が安定している数十人〜100人未満で手動管理が可能
運用リソース初期構築の時間を確保できる、または外注予算がある設定やシナリオ作成に割く時間・予算がない

Lステップの導入をおすすめできる企業や個人の特徴

Lステップの機能を最大限に活かし、月額費用以上の利益を生み出しやすい事業者には、商材の性質や集客の仕組みに共通点があります。

高単価な商品・サービスを扱っている事業者

コンサルティング、オンラインスクール、不動産、美容医療、BtoB向けのシステムなど、1件あたりの利益額が大きい商材を扱う事業者はLステップの導入に適しています。月に1件〜数件の成約が増えるだけでツールの月額費用を回収できるため、費用対効果を早期に実感しやすいのが特徴です。また、高単価商材は購入までの検討期間が長くなりやすいため、アンケート結果に応じた情報提供で段階的に購買意欲を高める仕組みが有効に機能します。

リピート購入や継続利用が売上の柱となる店舗・ECサイト

美容室、整体院、エステサロンなどの予約制店舗や、健康食品・化粧品を扱うD2C・通販事業者は、顧客ごとの利用状況に合わせたアプローチが売上を左右します。「初回来店から30日後に再来店クーポンを送る」「購入商品に応じた使い方のアドバイスを自動配信する」といったきめ細かなフォローを自動化できるため、スタッフの業務負担を増やさずにリピート率を引き上げることができます。

友だち数が多く、手動での個別対応や管理に限界を感じている企業

友だち数が数百人から数千人規模に増えると、誰がどのサービスに興味を持っているかを把握し、手動でチャット返信や予約調整を行うことが困難になります。友だち追加時のアンケート回答やボタンのタップ履歴から顧客属性を自動でタグ付けし、必要な情報だけを対象者に絞り込んで配信したい企業にとって、Lステップは人件費の削減と成約率の維持を両立させる手段となります。

複数の集客媒体を運用しており、広告の費用対効果を正確に測りたい企業

Instagram、YouTube、X(旧Twitter)、Web広告など複数の窓口からLINEへ集客している場合、媒体ごとの成果を把握しなければ予算の最適化ができません。Lステップの流入経路分析(プロプラン以上)を活用すれば、どの媒体から登録した友だちが最終的に商品を購入したかまで追跡できるため、感覚に頼らない広告運用やSNS改善が可能になります。

LINE公式アカウントの無料機能だけで十分なケース

一方で、現在の事業フェーズや運用目的によっては、Lステップを導入しても機能を持て余し、固定費だけが負担になるケースもあります。

友だち数が少なく、一斉配信や手動の個別チャットで対応できる場合

友だち数が100人未満の段階や、1日の問い合わせ件数が数件程度であれば、LINE公式アカウントの標準機能である1対1のチャットと一斉配信だけで十分に対応できます。顧客一人ひとりの顔や購買履歴をスタッフ自身が把握できている状態であれば、複雑な自動化の仕組みを作るよりも、手動で丁寧なメッセージを送る方が顧客満足度につながるケースが多いためです。

来店促進のクーポン配布や営業日のお知らせなど、単発の情報発信が目的の場合

飲食店や小売店などで、「新メニューの告知」「臨時休業の連絡」「全員共通の割引クーポンの配布」といった全顧客への一斉アナウンスのみを目的としている場合は、Lステップの高度な機能は不要です。LINE公式アカウントにも、クーポン作成、ショップカード(ポイントカード)、基本的なリッチメニュー設定、簡易的なステップ配信の機能が標準搭載されているため、まずは標準機能の範囲内で運用を始めるのが合理的です。

初期設定やシナリオ設計に割く時間・人員・外注予算がない場合

Lステップは契約しただけで自動的に売上が上がるツールではなく、導入時に「どのような順番でメッセージを送り、どの条件で顧客を分類するか」という設計と設定作業が必要です。社内にツールの操作やマーケティング設計を担当できる人員がおらず、構築代行業者へ依頼する予算も確保できない場合、契約しても初期設定が完了しないまま毎月の利用料だけが発生するリスクがあるため、導入は見送るべきです。

まとめ

Lステップを導入すると、LINE公式アカウント単体では難しい詳細な顧客管理やメッセージ配信の自動化が可能になります。顧客の属性や行動データに基づいたセグメント配信やシナリオ配信を行うことで、対応時間を削減しながら成約率やリピート率を高められます。

一方で、毎月の固定費や初期構築の手間が発生するため、友だち数が少ない段階ではLINE公式アカウントの標準機能で十分な場合もあります。解決したい課題と照らし合わせ、費用対効果が見込める場合に自社の配信数や必要な機能に合った料金プランを選択してください。

この記事を書いた人

Atsushi

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