渾身のランディングページが「胡散臭い」と敬遠され、コンバージョンに繋がらない…そんな悩みを抱えていませんか？本記事では、デザインや煽り文句など、LPが怪しいと思われる7つの原因と具体的な改善策を徹底解説。ユーザーの不安を払拭し、信頼を獲得するための具体的なテクニックが分かります。胡散臭さの原因は情報の不透明さにあります。誠実さで信頼を勝ち取り、成果の出るLPへ変えましょう。

あなたのランディングページは大丈夫？胡散臭いと思われるLPの特徴

一生懸命に時間とコストをかけて制作したランディングページ（LP）。しかし、思うように成果が上がらない…その原因は、訪問者に「胡散臭い」という印象を与えてしまっているからかもしれません。ユーザーは非常に敏感で、少しでも怪しいと感じれば、ためらうことなくページを閉じてしまいます。まずは、どのようなLPが「胡散臭い」と判断されてしまうのか、その共通点を把握することが改善の第一歩です。

怪しいと感じるデザインや構成の共通点

ユーザーが直感的に「怪しい」「信用できない」と感じるLPには、デザイン、ライティング、構成においていくつかの共通した特徴が見られます。あなたのLPがこれらの特徴に当てはまっていないか、客観的な視点でチェックしてみましょう。

カテゴリ	胡散臭いと思われる特徴の具体例	ユーザーが抱く印象
デザイン	赤や黄色、蛍光色などの原色を多用し、全体的にギラギラしている。 画質が粗い画像や、どこかで見たことのあるフリー素材ばかり使っている。 意味もなく文字が点滅したり、過剰なアニメーションが使われたりしている。 フォントの種類やサイズが統一されておらず、読みにくい。	安っぽい、素人感、目がチカチカして不快
ライティング	「誰でも」「必ず」「100%」といった断定的な表現や、科学的根拠のない効果を謳う。 「知らないと損」「限定〇名様だけ」など、過度に不安や焦りを煽る。 専門用語やカタカナ語が多く、何を言っているのか分かりにくい。	嘘くさい、大げさ、自分には関係ない
構成・要素	お客様の声がイニシャルやニックネームばかりで、顔写真がない、または不自然。 根拠の不明な「顧客満足度No.1」や「業界No.1」の記載がある。 運営会社の情報（住所、電話番号など）がどこにも書かれていない。 料金体系や解約条件が分かりにくい、または意図的に隠されているように見える。	自作自演では？、信用できない、騙されそう

コンバージョン率を著しく下げる胡散臭さのデメリット

LPが胡散臭いと思われることは、単に「印象が悪い」というだけで済む問題ではありません。ビジネスにとって致命的ともいえる、深刻なデメリットを引き起こします。

最大のデメリットは、コンバージョン率（CVR）が著しく低下することです。ユーザーは、少しでも不信感を抱いたページで個人情報を入力したり、クレジットカードで決済したりすることはありません。せっかく広告費をかけてLPにユーザーを集めても、そのほとんどが購入や申し込みに至らずに離脱してしまいます。これは、広告費を投じても、ザルで水をすくうようにユーザーが離脱してしまう状態であり、費用対効果（ROAS）の悪化に直結します。

さらに、胡散臭いLPは企業のブランドイメージ全体を毀損します。一度「この会社は怪しい」という印象を持たれてしまうと、他の商品やサービス、ひいては企業そのものへの信頼を回復するのは非常に困難です。結果として、長期的なビジネスチャンスを失うことにも繋がりかねません。

また、ユーザーがページを開いた瞬間に「怪しい」と感じてすぐに離脱する（直帰率が高い）と、Googleなどの検索エンジンから「ユーザーの求める情報がない質の低いページ」と判断され、SEO評価が下がる可能性も指摘されています。胡散臭いLPを放置することは、売上機会の損失、広告費の無駄遣い、ブランドイメージの悪化という三重苦を招く、非常にリスクの高い行為なのです。

ランディングページが胡散臭いと思われる原因1 デザインが古い安っぽい

ユーザーがランディングページ（LP）にアクセスして最初に目にするのは、文章の内容よりもデザインや全体の雰囲気です。「人は見た目が9割」とよく言われますが、これはWebサイトにも当てはまります。デザインが古かったり、素人感があったりすると、それだけで「この会社、大丈夫？」「情報が古そう」「セキュリティは安全？」といった不信感や不安感を抱かせてしまうのです。

どんなに素晴らしい商品やサービスであっても、それを伝える器であるLPのデザインが安っぽければ、中身まで価値のないものだと思われてしまいます。ここでは、胡散臭いと思われるデザインの具体的な特徴と、プロが作ったような洗練されたデザインにするための改善策を詳しく解説します。

改善策 プロが作ったような洗練されたデザインにする方法

デザインが古い、安っぽいという印象を払拭し、ユーザーに信頼感を与えるためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。デザインの知識がない方でも実践できる方法を具体的にご紹介します。

時代遅れのデザイン要素を排除する

まず、あなたのLPに「古い」と感じさせる要素がないかチェックしましょう。以下のような特徴に当てはまる場合は、すぐに見直しが必要です。

古いデザインの特徴	具体的な例	与える印象
スマホ表示に未対応	PCの表示をそのまま縮小しただけで、文字が小さすぎて読めない。横スクロールが発生する。	ユーザーへの配慮がない、時代遅れ
過剰な装飾	点滅する文字、グラデーションや影を多用した立体的なボタン、意味のないアニメーション。	目がチカチカする、情報が頭に入ってこない
情報が詰め込みすぎ	余白がなく、文字や画像がぎっしりと詰まっている。どこから読めばいいか分からない。	圧迫感がある、読む気が失せる
低解像度の画像	画像がぼやけている、ジャギー（ギザギザ）が見える。	安っぽい、プロ意識が低い

これらの要素は、ユーザーの視覚的なストレスになるだけでなく、「このLPは長年更新されていないのではないか」という疑念を生み、会社そのものの信頼性を損なう原因となります。特に、現代ではスマートフォンからのアクセスが大多数を占めるため、スマホ表示への最適化（レスポンシブデザイン）は必須条件と言えるでしょう。

洗練された印象を与える3つのデザイン原則

プロのようなデザインを実現するために、難しい知識は必要ありません。次の3つの原則を意識するだけで、LPの印象は劇的に改善されます。

1. 余白（ホワイトスペース）を大胆に使う

コンテンツとコンテンツの間に十分な余白を設けることで、視覚的な圧迫感がなくなり、情報が整理されて見えます。余白は、高級感や洗練された雰囲気を演出し、ユーザーがコンテンツに集中しやすくなる効果があります。要素を詰め込みすぎず、伝えたい情報を際立たせるために「何もない空間」を意図的に作りましょう。

2. 配色ルールを決めて統一感を出す

色が多すぎると、まとまりがなく安っぽい印象になります。LP全体で使用する色は、以下の3つの役割に絞りましょう。

• ベースカラー（70%）：背景など、最も広い面積を占める色。白や薄いグレーなどが基本です。
• メインカラー（25%）：サイトのテーマやブランドイメージを象徴する色。
• アクセントカラー（5%）：ボタンや特に注目してほしい箇所に使う色。メインカラーの反対色など、目立つ色を選びます。

このルールを守るだけで、デザインに一貫性が生まれ、プロが作ったような落ち着いた印象を与えることができます。

3. フォントの選び方と使い方を工夫する

文字は情報を伝える最も重要な要素です。読みやすさはもちろん、フォントの種類によってもLPの印象は大きく変わります。

• 読みやすいWebフォントを選ぶ：ユーザーの環境に左右されず、意図した通りの表示ができるWebフォント（例: Google Fontsの「Noto Sans JP」など）を使いましょう。
• フォントの種類は2〜3種類まで：見出し用と本文用など、役割を決めてフォントの種類を絞ることで、デザインに統一感が生まれます。
• 文字サイズと行間を調整する：スマホでも読みやすい文字サイズ（最低16px推奨）にし、行間を適切に空けることで、長文でもストレスなく読めるようになります。

デザイン知識がなくてもプロ並みに仕上げる裏ワザ

「デザイン原則は分かったけど、自分で作るのは難しい」と感じる方も多いでしょう。その場合は、便利なツールやサービスを活用するのが最も効率的です。

近年は、デザインスキルがなくても高品質なLPを作成できるツールが数多く存在します。例えば、「ペライチ」や「STUDIO」といったLP制作ツールには、プロがデザインしたお洒落なテンプレートが豊富に用意されています。これらのテンプレートをベースに、写真や文章を差し替えるだけで、誰でも簡単に見栄えの良いLPを作成することが可能です。

また、WordPressでサイトを運営している場合は、LP作成機能が充実した有料テーマ（例：「SWELL」など）を導入するのも一つの手です。予算に余裕があれば、クラウドソーシングサイト（例：「クラウドワークス」「ランサーズ」）でプロのデザイナーに依頼することも検討しましょう。安っぽいデザインで機会損失を続けるよりも、初期投資としてプロに任せる方が結果的に高い費用対効果を生むことも少なくありません。

ランディングページが胡散臭いと思われる原因2 過剰な煽り文句と誇大広告

「誰でも簡単に」「絶対に儲かる」「飲むだけで痩せる」…こうした言葉が並ぶランディングページ（LP）を見て、思わずブラウザを閉じてしまった経験はありませんか？ユーザーは常に、自分にとって本当に価値のある情報か、信頼できる商品かを見極めようとしています。過剰な煽り文句や、根拠のない断定的な表現は、ユーザーの警戒心を一気に高め、「これは怪しい」「詐欺かもしれない」という印象を与えてしまう最大の要因です。

特に、効果や利益を保証するような表現は、景品表示法における「優良誤認表示」や、特定商取引法に抵触するリスクも伴います。コンバージョンを焦るあまり、安易な言葉でユーザーを釣ろうとすると、信頼を失うだけでなく、法的な問題に発展する可能性もあるのです。まずは、どのような表現がユーザーに胡散臭いと感じさせてしまうのか、具体例を見ていきましょう。

胡散臭いNG表現の例	信頼性が伝わる改善表現の例
知識ゼロの初心者でも絶対に月収100万円！	未経験からスタートした方も、独自の学習プログラムとサポートを活用し、3ヶ月で月収30万円を達成した実績があります。
このサプリを飲むだけで、マイナス10kgが叶う！	本製品の継続利用と合わせて、適切な食事管理と週2回の運動を取り入れたモニター30名が、平均5.2kgの減量に成功しました。（3ヶ月実績）
誰でも楽して稼げる魔法のツール！	〇〇業界の面倒なデータ入力作業を自動化し、作業時間を平均40%削減することが期待できるツールです。
日本一売れている美容液！	〇〇市場における美容液カテゴリにて、売上シェアNo.1を獲得しました。（※株式会社△△リサーチ調べ 2023年度調査）

改善策 誠実さが伝わるキャッチコピーとライティング術

胡散臭い印象を払拭し、ユーザーからの信頼を得るためには、言葉の選び方一つひとつに誠実さを込める必要があります。ユーザーを煽るのではなく、ユーザーの悩みに寄り添い、正しい情報を分かりやすく伝えるライティング術を身につけましょう。

ベネフィットは「根拠」とセットで具体的に示す

ユーザーが知りたいのは、曖昧な夢物語ではなく、「その商品やサービスを利用することで、自分の未来がどう具体的に良くなるのか」という事実です。抽象的な表現は避け、数字やデータを活用して、得られるメリット（ベネフィット）を具体的に示しましょう。

• NG例：驚くほど作業効率がアップします！
• OK例：独自のテンプレート機能により、これまで2時間かかっていたレポート作成が、平均30分に短縮されたというお声をいただいています。

このように、「なぜそう言えるのか」という根拠をセットで提示することで、キャッチコピーの説得力は飛躍的に高まります。

ターゲットの悩みに寄り添い共感を呼ぶ

一方的にメリットを羅列するだけでは、ユーザーの心には響きません。「こんなことで悩んでいませんか？」「その気持ち、とてもよく分かります」といったように、まずはターゲットが抱える悩みや課題に深く共感する姿勢を見せることが重要です。

悩みに共感した上で、「実は、その悩みは私たちのサービスでこのように解決できます」と道筋を示すことで、ユーザーは「自分のためのサービスだ」と認識し、LPを自分事として読み進めてくれるようになります。売り込むのではなく、悩みを解決するパートナーとしてのスタンスを貫きましょう。

あえてデメリットや注意点を伝える誠実さ

完璧な商品やサービスは存在しません。良い点ばかりをアピールするLPは、かえって不信感につながります。そこで有効なのが、あえてデメリットや注意点を正直に伝える「両面提示」という手法です。

• 「効果を実感いただくには、最低3ヶ月の継続をおすすめします」
• 「パソコンの基本操作に慣れていない方には、少し難しく感じられるかもしれません」

このように、事前に正直な情報を開示することで、「誠実な会社だ」「信頼できる」という印象を与え、長期的な顧客満足度にも繋がります。ミスマッチによる購入後のクレームを防ぐ効果も期待できます。

断定表現や最上級表現は客観的な根拠を明記する

「No.1」「日本初」「世界一」といった最上級表現は、ユーザーの目を引く強力な言葉ですが、使用には細心の注意が必要です。もしこれらの表現を使う場合は、必ず第三者機関による調査データや公的な記録など、誰もが納得できる客観的な根拠を明記してください。根拠が示せない最上級表現は、景品表示法で禁止されている「優良誤認表示」とみなされる典型的な例です。

根拠がない場合は、「顧客満足度95%（自社調べ）」「売上No.1を目指しています」のように、表現を和らげたり、調査主体を明確にしたりすることで、誇大広告のリスクを回避できます。

ランディングページが胡散臭いと思われる原因3 お客様の声や実績が不自然

ユーザーが商品やサービスの購入を検討する際、最も重視する情報の一つが「お客様の声」や「実績」です。これは、第三者の評価を参考に意思決定を行う「社会的証明（ソーシャルプルーフ）」という心理効果に基づいています。しかし、この強力な武器も使い方を間違えれば、一瞬で「胡散臭い」というレッテルを貼られる諸刃の剣となります。

「あまりに都合が良すぎる」「誰が言っているのか分からない」「本当に実績があるのか疑わしい」。このように感じさせてしまうLPは、ユーザーの信頼を勝ち取るどころか、即座に離脱される原因となってしまいます。ここでは、不自然さが生まれる原因を解き明かし、信頼性を劇的に高める改善策を具体的に解説します。

改善策 信頼性を高めるお客様の声と実績の見せ方

お客様の声や実績は、ただ掲載すれば良いというものではありません。「誰が」「どのような体験を経て」「どうなったのか」を具体的に、そして正直に伝えることが、信頼獲得の鍵となります。以下のポイントを押さえ、説得力のあるコンテンツを作成しましょう。

お客様の声の信頼性を高める5つのポイント

匿名の絶賛コメントが並んでいるだけでは、ユーザーは「やらせでは？」と疑ってしまいます。以下の5つのポイントを意識して、本物の声であることを証明しましょう。

1. 実名と顔写真でリアリティを出す
   「東京都 A様 30代女性」といった匿名表記よりも、実名（あるいはニックネーム）と本人の顔写真を掲載する方が、信頼性は格段に向上します。もちろん、個人情報のため必ず本人の許可が必要です。写真掲載が難しい場合は、お客様が描いた似顔絵や、職業、年齢、家族構成など、個人が特定されない範囲で具体的なプロフィールを添えるだけでもリアリティが増します。
2. 手書きのアンケートをスキャンして掲載する
   手書きの文字には、タイピングされたテキストにはない温かみと信憑性があります。セミナーや店舗で書いてもらったアンケート用紙をスキャナーやスマートフォンで撮影し、画像としてそのまま掲載することで、加工されていない「生の声」であることをアピールできます。
3. 動画インタビューを活用する
   お客様に直接インタビューしている動画は、非常に強力なコンテンツです。表情や声のトーン、話し方から、テキストだけでは伝わらない感情や人柄が伝わります。プロの編集で作り込むよりも、多少拙くてもお客様自身の言葉で語られている映像の方が、かえってリアルでユーザーの心に響きます。
4. 具体的なエピソードや数値を含める
   「とても良かったです」「満足しました」といった抽象的な感想は、誰でも書けるため信憑性に欠けます。「〇〇という課題に悩んでいたが、このサービスを導入して作業時間が1日あたり2時間も削減できた」のように、具体的な悩み、利用後の変化、そして可能であれば数値的な成果を盛り込んでもらいましょう。ストーリー性のある声は、読者が自分自身の状況と重ね合わせやすくなります。
5. 第三者プラットフォームの口コミを引用・連携する
   自社サイト内の声だけでなく、Googleマップのレビュー、各種ポータルサイト（ホットペッパービューティー、食べログなど）、X（旧Twitter）といった第三者のプラットフォームに投稿された客観的な口コミをLPに埋め込んだり、スクリーンショットで引用したりするのも非常に有効です。企業側がコントロールできない場所での高評価は、信頼性の高い証拠となります。

実績・導入事例の説得力を増す4つのテクニック

「顧客満足度98%！」「売上No.1！」といった根拠の不明な実績は、胡散臭さの典型例です。誰が見ても納得できる、客観的な事実として実績を示しましょう。

1. 具体的な数値データで示す
   「売上がアップしました」ではなく、「導入後6ヶ月で、Webサイト経由の問い合わせ件数が平均180%増加」のように、期間、対象、変化率などを具体的に数値で示します。グラフや図を用いると、視覚的にも分かりやすくなり効果的です。
2. 権威ある企業や公的機関の導入事例をロゴ付きで紹介する
   誰もが知っている有名企業や、信頼性の高い官公庁・教育機関などからの導入実績があれば、積極的にアピールしましょう。企業のロゴマークを掲載する際は、必ず相手方の許可を得るのがマナーですが、その権威性によって自社サービスの信頼度も大きく向上します。
3. ビフォーアフターは正直に、加工しすぎない
   特にダイエットや美容、リフォームなどのジャンルで多用されるビフォーアフター写真。過度なライティング調整や画像加工は、すぐにユーザーに見抜かれてしまいます。変化が分かりやすい角度や構図で撮影することは重要ですが、あくまで事実に即した正直な写真を使いましょう。
4. 課題から解決までをストーリーで語る
   単に結果だけを示すのではなく、「お客様が抱えていた課題（Before）」「導入の経緯」「具体的な施策やプロセス（Process）」「得られた成果（After）」という一連のストーリーとして導入事例を紹介します。これにより、読者は自身の課題解決のプロセスを具体的にイメージでき、サービスへの理解と共感を深めることができます。

要注意！胡散臭さを増幅させるNGな見せ方

良かれと思って掲載した声や実績が、逆効果になってしまうケースもあります。以下の表でNG例と改善策を確認し、自分のLPが当てはまっていないかチェックしてみましょう。

項目	胡散臭いNG例	信頼できるOK例
お客様の写真	フリー素材の外国人モデルの写真を使っている。	許可を得た、実際の顧客の顔写真や集合写真を掲載している。
お客様の声の内容	「最高です！」「完璧です！」など、手放しの絶賛コメントばかりが並んでいる。	メリットに加え、「最初は不安だった点」や「使いこなすコツ」など、リアルな利用過程が分かるポジティブな声が掲載されている。
実績の表記	根拠不明の「顧客満足度98%」「業界No.1」。	「〇〇リサーチ調べ（2023年10月期）」など、調査機関や調査年月を明記している。
更新頻度	何年も前の古いお客様の声や実績しか掲載されていない。	「今月のお客様の声」など、定期的・継続的に新しい声や実績が追加されている。

お客様の声や実績は、LPの信頼性を左右する重要な要素です。常にユーザー目線に立ち、「この情報源は信頼できるか？」と自問自答しながら、誠実な情報提供を心がけましょう。

ランディングページが胡散臭いと思われる原因4 運営者情報が不明確

ユーザーが商品やサービスを購入する際、「誰が、どんな想いで販売しているのか」という点は、非常に重要な判断基準となります。特にオンラインでの取引では、相手の顔が見えないため、運営者情報が不明確なだけでユーザーは強い不安と不信感を抱きます。

例えば、「もし商品に不具合があったらどこに連絡すればいいのか？」「高額な料金を支払った後、連絡が取れなくなったらどうしよう？」といった不安は、そのままコンバージョン率の低下に直結します。運営者情報が曖昧なLPは、それだけで「何か隠したいことがあるのではないか」「トラブルが起きても逃げるつもりなのでは？」という疑念をユーザーに与えてしまうのです。

特に、健康食品や化粧品、情報商材、高額なコンサルティングサービスなど、ユーザーの悩みやコンプレックスに深く関わる商材の場合、この傾向はさらに顕著になります。信頼性の土台となる運営者情報が欠けていることは、ビジネスにおいて致命的な欠陥と言えるでしょう。

改善策 安心感を与える会社概要とプロフィール

胡散臭さを払拭し、ユーザーに心からの安心感を与えるためには、運営者情報をただ記載するだけでなく、「透明性」と「信頼性」を意識して丁寧に作り込む必要があります。具体的には、「特定商取引法に基づく表記」「会社概要・運営者プロフィール」「プライバシーポリシー」の3つの要素を充実させることが不可欠です。

特定商取引法に基づく表記（特商法）を正しく掲載する

通信販売を行う事業者にとって、「特定商取引法に基づく表記（特商法）」の掲載は法律で定められた義務です。これがLPのどこにも見当たらない場合、ユーザーは「法律を守らない怪しい業者だ」と判断し、即座にページを離れてしまうでしょう。以下の項目は、最低限記載すべき必須情報です。漏れなく、正確に記載してください。

項目	記載内容のポイント
事業者名（氏名）	正式名称を記載します。法人の場合は登記された商号、個人の場合は戸籍上の氏名を記載します。屋号や通称だけでは不十分です。
所在地	実際に事業活動を行っている住所を、都道府県から番地、建物名、部屋番号まで正確に記載します。バーチャルオフィスの場合、その旨を明記することが望ましいです。
電話番号	確実に連絡が取れる電話番号を記載します。IP電話や携帯電話でも問題ありませんが、ユーザーがいつでも問い合わせられる状態にしておくことが重要です。
メールアドレス	問い合わせに対応できるメールアドレスを記載します。フリーメールアドレスでも構いませんが、独自ドメインのアドレスの方が信頼性は高まります。
運営統括責任者名	業務を統括する責任者の氏名をフルネームで記載します。
商品代金以外の必要料金	送料、消費税、手数料など、商品代金以外にユーザーが負担する必要がある料金をすべて明記します。
返品・交換に関する規定	返品・交換の可否、条件、送料の負担について明確に記載します。「返品不可」の場合は、その旨をはっきりと記載する必要があります。
引渡し時期	注文を受けてから商品がユーザーの手元に届くまでの期間を具体的に記載します。（例：「ご注文後、3営業日以内に発送」）
支払い方法と時期	クレジットカード、銀行振込、代金引換など、利用できる支払い方法と、それぞれの支払い時期を明記します。

さらに信頼性を高めるために、法人の場合は国税庁のサイトで誰でも確認できる「法人番号」を記載することも非常に有効です。これにより、実在する企業であることを公的に証明できます。

顔が見える会社概要・運営者プロフィールを作成する

特商法表記が「法律上の義務」だとしたら、会社概要や運営者プロフィールは「ユーザーとの信頼関係を築くためのコミュニケーション」です。無機質な情報の羅列だけでなく、事業への想いや運営者の人柄を伝えることで、ユーザーは安心してあなたの商品やサービスを選ぶことができます。

法人の場合

• 代表者の顔写真とメッセージ：代表者の顔が見えることは、絶大な安心感につながります。事業にかける想いや、顧客への約束などを誠実な言葉で綴ることで、企業の姿勢が伝わり、共感を呼びます。
• 会社の沿革や理念：どのような歴史を経て今に至るのか、何を大切にして事業を行っているのかを伝えることで、企業の信頼性や深みが増します。
• スタッフ紹介：実際にサービスを提供するスタッフの顔写真や簡単なプロフィールを掲載することで、「この人たちが対応してくれるんだ」という親近感と安心感が生まれます。

個人事業主・フリーランスの場合

• プロフェッショナルな顔写真：清潔感があり、誠実さが伝わる笑顔の顔写真は必須です。スナップ写真ではなく、プロに撮影してもらった写真を用意しましょう。イラストでも代用可能ですが、実写の方が信頼性は格段に高まります。
• ストーリーのある自己紹介：なぜこの事業を始めたのか、どのような経験やスキルを持っているのか、お客様に何を提供したいのか、といったストーリーを語ることで、専門性だけでなく人柄も伝わります。
• 実績や資格の明記：これまでの具体的な実績（取引社数、制作実績、改善事例など）や、保有資格、所属団体などを明記することで、専門家としての権威性を示せます。

プライバシーポリシー（個人情報保護方針）を設置する

LPのフォームから個人情報（氏名、住所、メールアドレスなど）を取得する場合、プライバシーポリシーの設置は不可欠です。「お客様の情報を大切に扱います」という企業の姿勢を明確に示すことで、ユーザーは安心して個人情報を入力できます。プライバシーポリシーは、LPのフッターなど、分かりやすい場所に必ず設置しましょう。

ランディングページが胡散臭いと思われる原因5 限定性や緊急性の不適切な強調

「今だけ」「限定」「残りわずか」といった言葉は、ユーザーの購買意欲を刺激する強力な心理効果（希少性の原理）を持っています。しかし、その使い方を誤ると、一瞬で「胡散臭い」「またこの手口か」と見抜かれ、LP全体の信頼性を失墜させる諸刃の剣となります。

特に、根拠が不明確なまま多用されると、ユーザーは「どうせ嘘だろう」「急がされている感じが不快だ」と感じ、コンバージョンどころか即離脱の原因になってしまいます。

改善策 ユーザーの購入を自然に後押しするテクニック

胡散臭さを回避する鍵は、ユーザーを「煽る」のではなく、納得感のある理由で「背中を押す」という姿勢です。なぜ限定なのか、なぜ急ぐ必要があるのか、その根拠を誠実に伝えることで、ユーザーは自らの意思で「今、行動すべきだ」と判断してくれます。

限定性をアピールする際の誠実な理由付け

なぜその商品やサービスが限定提供なのか、その背景にある「理由」を明確に示しましょう。理由が正当であれば、限定性はユーザーにとって「特別な機会」としてポジティブに受け取られます。

胡散臭いNG例	信頼されるOK例
（理由なく）「限定100セットのみ！」	「職人が一つひとつ手作りで製造しているため、1ヶ月に生産できるのは100セットが限界です。ご理解いただけますと幸いです。」
（理由なく）「会員限定価格」	「日頃の感謝を込めて、メールマガジンにご登録いただいているお客様に限り、先行割引価格でご案内しております。」
（理由なく）「10名様限定セミナー」	「参加者一人ひとりに丁寧なフィードバックを行うため、今回のセミナーは10名様の少人数制とさせていただきました。」

このように、供給側の都合（生産体制、サポート品質の維持など）や、顧客への特別な配慮といった納得できる理由を添えるだけで、胡散臭さは消え、むしろ誠実な印象を与えられます。

緊急性を演出するための正直なアプローチ

カウントダウンタイマーや「本日終了」といった表現は、使い方次第で最も不信感を与えやすい要素です。リロードするたびにタイマーがリセットされたり、「本日限定」が毎日表示されたりするLPは、ユーザーに見透かされています。

緊急性を伝える際は、誰が見ても公平で、嘘のない「本当の締め切り」を提示することが鉄則です。

信頼を損なわない緊急性の伝え方

• キャンペーンやセールの終了日時を明記する：「新生活応援キャンペーンは、4月30日(火) 23:59をもって終了いたします。」のように、具体的な日時を提示します。
• 特典の提供期間を区切る：「本日の24時までにお申し込みの方限定で、特典eBook『〇〇』をプレゼントいたします。」のように、特典に締め切りを設けます。
• 値上げの予定を告知する：「原材料費の高騰に伴い、誠に不本意ながら来月1日より価格を改定させていただきます。現行価格でのご提供は今月限りです。」と、正直な理由と共に告知します。

これらのように、客観的な事実に基づいた緊急性の提示は、ユーザーにとって「損をしたくない」という健全な動機付けとなり、購入を合理的に後押しします。

「煽り」以外の方法で行動を促す

限定性や緊急性だけに頼らず、他の方法でユーザーの背中を押すことも有効です。これにより、LP全体の説得力が増し、より自然な形で購入を促せます。

• 社会的証明を示す：「すでに3,000人以上がご愛用中」「お客様満足度92.4%」など、多くの人に支持されている事実を客観的な数字で示し、安心感を与えます。
• ベネフィットを再確認させる：クロージングの直前で、「このサービスを手にすることで、あなたは〇〇という悩みが解決し、△△のような理想の未来を手に入れられます」と、得られる未来（ベネフィット）を改めて魅力的に語りかけます。
• 購入へのハードルを下げる：「30日間全額返金保証」「いつでも解約OK」といった保証を明確に提示することで、「もし失敗したらどうしよう」というユーザーの最終的な不安を取り除きます。

不適切な限定性・緊急性の強調は、短期的な売上と引き換えに、長期的なブランドイメージと顧客からの信頼を失う行為です。誠実な情報提供を心がけ、ユーザーが納得して「欲しい」と思えるLPを目指しましょう。

ランディングページが胡散臭いと思われる原因6 専門用語の多用で分かりにくい

あなたのランディングページ（LP）は、専門用語や業界用語で埋め尽くされていませんか？制作者側にとっては当たり前の言葉でも、ユーザーにとっては意味不明な暗号に見えているかもしれません。専門用語の多用は、一見すると権威性や専門性の高さをアピールできるように思えますが、実際にはユーザーとの間に見えない壁を作り、「自分には関係ない」「煙に巻こうとしているのでは？」という不信感を生む大きな原因となります。

特に、ターゲット層が専門家でない場合、この傾向は顕著です。「ROIの最大化」「革新的なDXソリューション」「シナジー効果を生むアライアンス」といった言葉は、ユーザーを惹きつけるどころか、思考を停止させ、ページを離脱させる強力なトリガーになってしまうのです。ユーザーが内容を理解できなければ、当然、商品の価値もメリットも伝わりません。結果として、胡散臭いという印象だけが残り、貴重なコンバージョン機会を失ってしまいます。

改善策 誰にでも理解できる分かりやすい文章構成のコツ

専門用語による胡散臭さを払拭し、誰にでも「自分ごと」として捉えてもらうためには、徹底的にユーザー目線に立ったライティングが不可欠です。ここでは、今日から実践できる5つの具体的なコツをご紹介します。

コツ1：ターゲットの知識レベルを「中学生」に設定する

LPの文章を書く際に最も重要なのは、ターゲットとなる読者の知識レベルを正確に把握することです。しかし、ターゲットが多岐にわたる場合、どこに基準を合わせるべきか迷うこともあるでしょう。そのような時は、「中学2年生が読んでも理解できる言葉を選ぶ」という基準を設けることをお勧めします。専門的な知識がなくても、直感的に内容が頭に入ってくるような、平易な言葉遣いを心がけましょう。これにより、ほとんどのユーザーを取りこぼすことなく、メッセージを届けることができます。

コツ2：専門用語を具体的なメリットに言い換える

専門用語を使わざるを得ない場合でも、そのまま放置してはいけません。必ず、その用語がユーザーにとってどのようなメリットをもたらすのか、具体的な言葉に翻訳して伝えましょう。単語を置き換えるだけでなく、「だから、あなたにこんないいことがあります」というベネフィットまで示すことが重要です。以下の表を参考に、あなたのLPで使っている言葉を見直してみてください。

ありがちな専門用語・カタカナ語	分かりやすい言い換えとベネフィットの提示例
コンバージョン（CV）	「商品の購入」や「お問い合わせ」といった、私たちのサービスにおける最終的な成果のことです。
UI/UXの最適化	サイトの見た目を整え、操作性を高めることで、あなたがストレスなく快適にサービスを使えるように改善します。
ローンチ	新しいサービスの提供を開始します。
KPI（重要業績評価指標）	目標を達成するために、私たちが特に重視している「中間目標」のことです。
オウンドメディア	私たちが運営するブログやウェブマガジンです。お役立ち情報を発信し、あなたの悩みを解決します。

コツ3：比喩や身近な具体例を用いて説明する

抽象的で分かりにくい概念は、ユーザーが普段から慣れ親しんでいる身近な物事に例えることで、一気に理解度が高まります。例えば、ITに詳しくない人へ「クラウドストレージ」を説明する場合、「インターネット上にある、いつでもどこからでもアクセスできる自分専用の貸し倉庫のようなものです」と説明すれば、イメージが湧きやすくなるでしょう。難しい概念を身近なものに置き換える「翻訳力」が、信頼されるLPの鍵となります。

コツ4：「結論」から先に伝える文章構成（PREP法）を意識する

ユーザーは常に忙しく、LPを隅から隅まで熟読してくれるわけではありません。そのため、最も伝えたい「結論」は文章の冒頭に持ってくるのが鉄則です。ビジネスシーンでよく用いられる「PREP法」は、LPのライティングにも非常に有効です。

• Point（結論）：最初に要点、結論を述べます。「この商品は、あなたの〇〇という悩みを解決します。」
• Reason（理由）：次に、その結論に至った理由を説明します。「なぜなら、〇〇という独自の成分を配合しているからです。」
• Example（具体例）：理由を裏付ける具体的なデータや事例を挙げます。「実際に、利用者の95%が2週間で効果を実感しています。」
• Point（結論の再提示）：最後にもう一度、結論を繰り返して念を押します。「だからこそ、この商品はあなたの〇〇の悩みを解決できるのです。」

この構成で文章を作ることで、ユーザーはストレスなく要点を掴むことができ、内容の説得力も増します。

コツ5：専門知識のない第三者に読んでもらう

自分では分かりやすく書いたつもりでも、無意識のうちに専門用語を使っていたり、説明が不十分だったりすることはよくあります。LPが完成したら、必ずその商品や業界に関する知識が全くない家族や友人に読んでもらいましょう。「この言葉の意味が分からない」「ここは何を言っているの？」といった率直なフィードバックは、LPの分かりにくさを解消するための何よりのヒントになります。客観的な視点を取り入れることで、独りよがりな文章を避け、真にユーザーに寄り添ったLPへと改善することができます。

ランディングページが胡散臭いと思われる原因7 料金体系が不透明

「料金はお問い合わせください」「月々〇〇円～」といった曖昧な料金表示は、ランディングページが胡散臭いと思われる典型的な原因です。ユーザーは商品やサービスに興味を持っても、「最終的にいくら請求されるのか分からない」という状態では、強い不安と不信感を抱きます。「何か隠しているのではないか」「後から高額な追加料金を請求されるのではないか」といった疑念は、コンバージョンへの高い壁となって立ちはだかります。ここでは、ユーザーが安心して申し込みたくなる、透明性の高い料金提示の改善策を具体的に解説します。

改善策 ユーザーが安心して申し込める料金の提示方法

料金体系の不透明さからくる胡散臭さを払拭し、ユーザーからの信頼を勝ち取るためには、単に価格を掲載するだけでは不十分です。ユーザー心理を理解し、不安を先回りして解消する「見せ方」が重要になります。これから紹介する具体的なテクニックを取り入れ、誠実さが伝わる料金ページを作成しましょう。

料金プランは複数用意し松竹梅で提示する

料金プランが一つしかないと、ユーザーはそれを買うか買わないかの二択しかなく、心理的な圧迫感を感じることがあります。そこで有効なのが、複数の料金プランを提示する手法です。特に「松・竹・梅」のように3つの選択肢を用意することで、ユーザーは自分で比較検討し、主体的に「選ぶ」という行動ができます。

多くの人は極端な選択肢を避け、真ん中を選ぶ傾向があるという「ゴルディロックス効果」が知られています。最もおすすめしたいプランを「竹（真ん中）」に設定し、その価値が際立つように見せることで、成約率の向上が期待できます。各プランで何ができて何ができないのか、誰におすすめなのかを明確にすることで、ユーザーは自分に最適なプランを迷わず選べるようになります。

	ベーシックプラン（梅）	スタンダードプラン（竹）	プレミアムプラン（松）
月額料金	9,800円	19,800円	39,800円
対象ユーザー	個人・小規模事業者様	中小企業様におすすめ	大規模・エンタープライズ様
機能A	〇	〇	〇
機能B	–	〇	〇
専任サポート	–	–	〇

「総額表示」を徹底し追加料金の有無を明記する

ユーザーが最も知りたいのは、「結局、支払う総額はいくらなのか？」という一点です。初期費用、月額費用、オプション料金など、発生する可能性のあるすべての費用を洗い出し、総額がいくらになるのかを明確に提示しましょう。

「〇〇円～」という表記は、ユーザーに「上限はいくらなんだろう」という新たな不安を与えるだけです。もし、どうしてもプランによって変動する場合は、「基本料金」と「オプション料金」を明確に分け、何にいくらかかるのかをリスト形式で分かりやすく示すことが重要です。「表示価格以外に追加料金は一切かかりません」という一文を添えるだけでも、ユーザーの安心感は格段に高まります。

• 含まれるサービス内容：初期設定費用、サーバー費用、基本デザインテンプレート
• 別途費用（オプション）：独自ドメイン取得費用（年額〇〇円）、追加ページ作成（1ページあたり〇〇円）、プロによる写真撮影（〇〇円～）

価格の根拠と価値を明確に伝える

ただ価格を提示するだけでは、ユーザーは「高い」か「安い」かでしか判断できません。なぜその価格設定なのか、その価格に見合うだけの価値（ベネフィット）が何なのかを具体的に伝えることで、価格への納得感が生まれます。

「価格」ではなく「価値」で選んでもらうための情報提供を心がけましょう。例えば、競合より価格が高い場合でも、「国家資格を持つ専門家がマンツーマンでサポート」「純国産の最高級素材のみを使用」「導入実績No.1の信頼とノウハウ」といった具体的な理由を添えることで、ユーザーは「品質や安心のためならこの価格は妥当だ」と判断してくれます。

支払い方法や分割払いの選択肢を提示する

ユーザーが購入を決意しても、希望する支払い方法がなければ離脱してしまいます。特にBtoCの商材では、支払い方法の多様性がコンバージョンに直結します。

クレジットカード決済（VISA, Master, JCBなど対応ブランドを明記）、銀行振込、コンビニ決済、代金引換、キャリア決済など、ターゲットユーザーが利用しやすいであろう決済手段を幅広く用意しましょう。また、高額な商品やサービスの場合は、分割払いや月額払い（サブスクリプション）の選択肢を提示することで、「一括では手が出ない」と感じていたユーザーの購入ハードルを大きく下げることができます。

「価格はお問い合わせ」を避けるべき理由と代替案

「料金はお問い合わせください」という表示は、ユーザーに「面倒くさい」「個人情報を渡したら、しつこく営業されそう」といったネガティブな印象を与え、LPからの離脱を招く最大の要因の一つです。可能な限り、この表記は避けましょう。

とはいえ、BtoB向けのサービスや完全オーダーメイドの商品など、仕様によって価格が大きく変動するため、一概に価格を提示できないケースもあります。その場合は、ただ「お問い合わせ」に誘導するのではなく、ユーザーの不安を和らげるための代替案を用意することが不可欠欠>です。

• 料金シミュレーターを設置する：いくつかの質問に答えるだけで、概算費用がその場で分かるようにする。
• 過去の導入事例と参考価格を掲載する：「〇〇のようなケースで、約〇〇万円」といった形で、具体的な事例と価格帯を示す。
• 詳細な料金表の資料請求フォームを設置する：電話番号を必須にせず、メールアドレスだけで資料をダウンロードできるようにし、心理的ハードルを下げる。

これらの工夫により、ユーザーは価格の目安を把握でき、安心して次のステップに進むことができます。

胡散臭いLPから脱却 信頼性を高めるための追加テクニック

ここまでに解説した7つの原因と改善策に加えて、さらに一歩進んでユーザーからの信頼を勝ち取るためのテクニックをご紹介します。これらの要素は、LPの「胡散臭さ」を払拭し、ユーザーに安心感を与えるための強力な武器となります。特に、申し込みや購入といった最終的なコンバージョンを後押しする上で非常に重要です。一つでも多く取り入れ、信頼性の高いLPを目指しましょう。

権威性を活用して専門家のお墨付きを得る

人は自分よりも知識や経験が豊富な専門家の意見を信頼する傾向があります。この心理（権威への服従原理）をLPに活用することで、商品やサービスの信頼性を飛躍的に高めることができます。「誰が言っているか」は「何を言っているか」と同じくらい重要なのです。

例えば、化粧品のLPであれば皮膚科医、金融商品のLPであればファイナンシャルプランナーといった、その分野の専門家による推薦コメントや監修は絶大な効果を発揮します。その際は、必ず専門家の顔写真、氏名、具体的な肩書き（「〇〇クリニック院長」「元〇〇証券アナリスト」など）を明記しましょう。抽象的な「専門家も推薦！」といった表現では、かえって胡散臭さが増してしまいます。

また、メディア掲載実績や受賞歴も権威性を示す有効な手段です。テレビ番組、新聞、有名Webメディアなど、客観的な評価を受けた事実を具体的に示しましょう。

権威性を示す要素と提示のポイント

権威性の種類	提示する際のポイント
専門家による監修・推薦	顔写真、氏名、具体的な肩書き、推薦コメントをセットで掲載する。「なぜこの商品を推薦するのか」という具体的な理由を語ってもらうと、より説得力が増します。
メディア掲載実績	掲載されたメディアのロゴだけでなく、「〇年〇月〇日発売の『〇〇』で紹介されました」のように、具体的な媒体名と掲載日を明記します。可能であれば、掲載された誌面や放送画面のキャプチャを許諾を得て使用すると効果的です。
受賞歴・認証	「〇〇アワード受賞」「〇〇認定商品」といった実績は、公式なロゴマークと共に分かりやすく表示します。何の賞なのか、どのような点が評価されたのかを簡潔に補足説明すると、ユーザーの理解が深まります。
保有資格・所属団体	サービス提供者が国家資格（弁護士、税理士など）や業界で認知された資格を保有している場合、それを明記することで専門性の高さをアピールできます。

第三者認証マークでセキュリティ面の不安を払拭する

オンラインで商品を購入したり、個人情報を入力したりする際、ユーザーは「このサイトは安全だろうか？」「カード情報を盗まれたりしないだろうか？」といった不安を抱えています。このセキュリティに対する不安は、コンバージョンへの大きな障壁となります。

この不安を払拭するために有効なのが、第三者機関による認証マークの提示です。客観的な基準で安全性が証明されていることを示すことで、ユーザーは安心して次のステップに進むことができます。

最低限、ウェブサイト全体の通信を暗号化する「SSL化（https://～）」は必須です。ブラウザのアドレスバーに表示される鍵マークは、今や安全なサイトの証として広く認知されています。その他、個人情報の取り扱いが適切であることを示す「プライバシーマーク（Pマーク）」や、情報セキュリティ体制の国際規格である「ISMS認証」などを取得している場合は、そのロゴマークをLPのフッターや申し込みフォームの近くに必ず掲載しましょう。

代表的な認証・セキュリティ要素

認証・セキュリティ要素	概要とLPでの効果
SSL（https化）	ウェブサイトとユーザー間の通信を暗号化する技術。アドレスバーの鍵マークで視覚的に安全性を伝え、個人情報や決済情報の漏洩リスクが低いことを示します。必須の対策です。
プライバシーマーク（Pマーク）	個人情報の取り扱い体制が適切であることを示す認証制度。特に個人情報を多く扱うサービス（人材、ECなど）において、ユーザーに大きな安心感を与えます。
クレジットカードブランド・決済代行会社のロゴ	VISA、Mastercard、JCBなどの国際ブランドロゴや、Stripe、PayPal、GMOペイメントゲートウェイといった決済代行会社のロゴを表示することで、見慣れたマークによる安心感と、安全な決済システムを利用していることをアピールできます。

返金保証やアフターサポートを明確にする

ユーザーが購入をためらう最後の理由、それは「もし商品が合わなかったらどうしよう」「購入後にトラブルがあったら誰が対応してくれるの？」という購入後のリスクに対する不安です。この不安を取り除く「リスクリバーサル」と呼ばれる手法は、コンバージョン率を大きく左右します。

その代表例が「返金保証」です。「ご満足いただけなければ全額返金します」という約束は、商品への自信の表れとしてユーザーに伝わり、購入のハードルを劇的に下げます。ただし、胡散臭いLPにしないためには、その条件を明確に記載することが不可欠です。「〇日間以内」「開封済みでもOK」「返送料は弊社負担」など、ユーザーが不利にならない、分かりやすい条件を提示しましょう。小さな文字で例外条件を書き連ねるのは逆効果です。

また、購入後の「アフターサポート」体制の明示も信頼に繋がります。「電話サポート（平日9時～18時）」「24時間受付メールサポート」「専任担当者によるチャットサポート」など、どのようなサポートが、いつ、どのように受けられるのかを具体的に示すことで、「売りっぱなしにしない」という誠実な姿勢が伝わります。この安心感が、最終的な購入決定を力強く後押しするのです。

購入後の安心感を伝えるためのチェックリスト

項目	明記すべき具体的内容
返金・返品保証	保証期間（例：商品到着後30日以内）、適用条件（例：使用済みでも可）、手続き方法、返送料の負担者などを、ユーザーが迷わないように明確に記載する。
アフターサポート	サポート手段（電話、メール、チャットなど）、対応時間・曜日、サポート内容の範囲（例：初期設定サポート、使い方相談など）を具体的に提示する。
製品保証	物理的な商品の場合、保証期間（例：購入後1年間）や保証の対象となる故障の範囲（例：通常使用における自然故障）を分かりやすく説明する。

あなたのLPは胡散臭い？今すぐできる改善チェックリスト

ここまでランディングページが「胡散臭い」と思われてしまう原因と、その具体的な改善策を解説してきました。この章では、あなたのLPがユーザーに信頼されているか、それとも不信感を抱かせていないかを客観的に評価するための最終チェックリストをご用意しました。一つずつ確認し、改善のヒントとしてご活用ください。

もし一つでもチェックが付かない項目があれば、それがコンバージョン率を下げている大きな原因かもしれません。ぜひこの機会に見直し、ユーザーから深く信頼されるLPへと改善していきましょう。

デザイン・構成編

LPの第一印象は、ユーザーが続きを読むか離脱するかを決める重要な要素です。視覚的な信頼性を確保できているか確認しましょう。

チェック項目	確認ポイント	改善のヒント
デザインの第一印象	全体的にデザインが古い、素人っぽい、安っぽいと感じさせませんか？	プロのデザイナーが制作したテンプレートを活用するか、クラウドソーシングサービス（例：クラウドワークス、ランサーズ）で実績のあるデザイナーに依頼することを検討しましょう。
配色とフォント	色が多すぎたり、チカチカしたりしていませんか？フォントの種類やサイズに一貫性はありますか？	ベースカラー、メインカラー、アクセントカラーの3色程度に絞り、統一感を持たせます。フォントは可読性の高いゴシック体などを基本とし、サイズや太さでメリハリをつけましょう。
情報量とレイアウト	情報が詰め込まれすぎて、ごちゃごちゃした印象を与えていませんか？	余白を十分に確保し、伝えたい情報をブロックごとに整理します。図やイラスト、アイコンなどを効果的に使い、視覚的に理解しやすくすることが重要です。
スマートフォン対応	スマートフォンで見た時に、文字や画像がはみ出したり、ボタンが押しにくかったりしませんか？	レスポンシブデザインに対応しているか必ず確認します。PCだけでなく、必ず自身のスマートフォンで表示と操作性をチェックしてください。

ライティング・表現編

言葉の選び方一つで、LPの印象は誠実にも胡散臭くにもなります。ユーザーに誤解や不信感を与える表現がないか、細かくチェックしましょう。

チェック項目	確認ポイント	改善のヒント
キャッチコピーと煽り文句	「誰でも」「絶対」「100%儲かる」といった、根拠のない断定的な表現や過剰な煽り文句を使っていませんか？	根拠のない断定的な表現は、ユーザーの警戒心を一気に高めます。「〇〇な方におすすめ」「〇〇を目指せる」のように、客観的で誠実な表現に修正しましょう。
メリットの根拠	商品やサービスがもたらすメリット（ベネフィット）に、具体的なデータや論理的な根拠は示されていますか？	「お客様満足度98%」なら調査機関や期間を明記する、「売上2倍」なら具体的な事例を示すなど、すべてのメリットに裏付けを用意します。
専門用語の多用	ターゲットとなるユーザーが知らないような専門用語や業界用語を、注釈なしで使っていませんか？	中学生が読んでも理解できるような、平易な言葉で説明することを心がけます。専門用語を使う場合は、必ず分かりやすい解説を添えましょう。
限定性・緊急性の演出	「本日限定価格」「残り3名様」といった限定性の根拠は明確ですか？常に同じ表示になっていませんか？	なぜ限定なのか（例：「初回生産分のため」）、なぜ緊急なのか（例：「〇月〇日開催のセミナー募集」）という理由を正直に記載します。ユーザーを騙すような演出は信頼を失います。

信頼性・安心感編

ユーザーが最終的に申し込みボタンを押すかどうかは、このLPを「信頼できるか」にかかっています。安心感を与えるための要素が揃っているか、最後の砦として確認しましょう。

チェック項目	確認ポイント	改善のヒント
お客様の声・実績	お客様の声に、実名（またはイニシャル＋年代・地域）や顔写真はありますか？都合の良い内容ばかり並んでいませんか？	「お客様の声」は、リアリティが命です。フリー素材の写真や、明らかに創作とわかるような美辞麗句の羅列は逆効果になります。直筆のアンケートやインタビュー動画など、本物だと伝わる工夫をしましょう。
運営者情報	会社名（または事業主名）、住所、電話番号、メールアドレスは明記されていますか？代表者の顔写真やプロフィールはありますか？	運営者情報は可能な限り詳細に記載します。特に代表者の顔や想いを伝えることは、ユーザーに強い安心感を与え、親近感を抱かせます。
特定商取引法に基づく表記	有料の商品・サービスの場合、「特定商取引法に基づく表記」へのリンクは分かりやすい場所に設置されていますか？	特定商取引法に基づく表記は法律で義務付けられています。フッターなどに必ず明記し、いつでも確認できるようにしておきましょう。これが無いLPは論外です。
料金体系の透明性	料金は一目で分かるように明記されていますか？税込みか税抜きか、追加料金が発生する可能性はないか、明確に記載されていますか？	「〇〇円〜」といった曖昧な表記は避け、考えられる全ての料金プランを提示します。ユーザーが支払う総額をイメージできるようにすることが親切です。
保証とサポート体制	返金保証や返品条件、購入後のアフターサポートについて、具体的かつ分かりやすく記載されていますか？	保証の適用条件や期間、サポートの受付時間や連絡方法などを具体的に示します。購入前の不安を徹底的に取り除くことがコンバージョンに繋がります。
セキュリティ対策	LPのURLは「https://」で始まっていますか（SSL化）？個人情報を守るプライバシーポリシーは明記されていますか？	SSL化は今や必須です。未対応の場合はユーザーに警告が表示され、即離脱されます。プライバシーポリシーを設置し、個人情報を適切に扱う姿勢を示しましょう。

いかがでしたでしょうか。このチェックリストを通じて、あなたのLPの課題が明確になったはずです。一つでも多くチェックが付くように改善することが、コンバージョン率アップへの最短ルートです。ユーザー目線に立ち、誠実で分かりやすいLPを目指して、さっそく改善に取り掛かりましょう。

まとめ

ランディングページが胡散臭いと思われる原因は、古いデザインや過剰な煽り文句、不透明な料金体系など多岐にわたります。これらはユーザーに強い不信感を与え、貴重なコンバージョン機会を逃す直接的な原因となります。本記事で解説した改善策を実践し、ユーザー目線で誠実な情報提供を心がけることが、信頼獲得への第一歩です。さっそく自社のLPを見直し、成果につながるページへと改善しましょう。