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WEB Marketing Journal

LP

2025.11.14

ランディングページ直帰率が高い原因と効果的な改善方法7選

ランディングページ(LP)の直帰率が高く、広告費をかけてもコンバージョンに繋がらないとお悩みではありませんか?高い直帰率は、ページがユーザーの期待に応えられていないサインです。本記事では、LPの直帰率が高くなる原因を分析し、明日から実践できる具体的な改善方法7選を解説します。この記事を読めば、ユーザーに響き、成果に繋がるLPの作り方が明確に分かります。

Contents

ランディングページの直帰率とは

ランディングページ(LP)の成果を最大化するためには、広告のクリック数やコンバージョン数だけでなく、ユーザーがページを訪れた後の行動を詳細に分析することが不可欠です。その中でも特に重要な指標となるのが「直帰率」です。直帰率が高いということは、せっかく集客したユーザーが、商品やサービスの魅力を理解する前にページを閉じてしまっている可能性を示唆します。この章では、ランディングページの改善に取り組む上で必ず押さえておきたい直帰率の基本的な知識について、定義から平均値、関連指標との違いまでを詳しく解説します。

直帰率の定義と計算方法

直帰率とは、Webサイトを訪れたユーザーが、他のページに一切移動することなく、最初にアクセスしたページだけを見てサイトを離れてしまったセッション(訪問)の割合を示す指標です。Google Analyticsでは「1ページのみのセッション」と定義されており、ユーザーがランディングページに着地した後、リンクのクリックやフォームの送信といった何らかのアクションを起こさずに離脱した場合に「直帰」としてカウントされます。

直帰率の計算方法は以下の通りです。

直帰率 (%) = 直帰したセッション数 ÷ 全セッション数 × 100

例えば、あるランディングページに1,000回のセッションがあり、そのうち750回のセッションでユーザーが他のページへ遷移せずに離脱した場合、計算式は「750 ÷ 1,000 × 100」となり、このページの直帰率は75%となります。

ランディングページの直帰率の平均値と目安

ランディングページの直帰率は、一般的なコーポレートサイトやブログなどのWebサイトと比較して高くなる傾向があります。これは、ランディングページがコンバージョン獲得に特化して作られており、意図的に他のページへのリンクを少なくしている構造に起因します。

直帰率の目安は、扱う商材や業界、集客方法(広告、自然検索、SNSなど)によって大きく変動しますが、一般的には以下の数値が目安とされています。ただし、これはあくまで一般的な参考値であり、この数値よりも高いからといって一概に問題があるとは限りません。

ランディングページの種類直帰率の一般的な目安主な特徴
BtoB向け(資料請求など)60% ~ 80%ターゲットが明確で、課題解決意欲が高いユーザーが多いため、比較的低めになる傾向。
BtoC向け(商品購入・サービス申込)70% ~ 90%幅広い層にアプローチするため、ターゲットから外れるユーザーも多く訪れ、直帰率は高くなりがち。
ECサイトの製品ページ40% ~ 60%購入意欲の高いユーザーが多く、関連商品など他のページへの回遊も期待されるため、比較的低くなる。
記事型LP(アフィリエイトなど)70% ~ 95%コンテンツを読み終えた後に離脱するユーザーが多いため、非常に高い数値になることがある。

重要なのは、自社のランディングページの目的と照らし合わせて直帰率の数値を評価することです。例えば、電話での問い合わせ(コールコンバージョン)をゴールとしているLPの場合、ユーザーはページを閲覧した後に電話をかけて離脱するため、システム上は「直帰」として計測されます。この場合、直帰率が高くてもコンバージョンが目標通りに発生していれば、必ずしも問題とは言えません。

直帰率と離脱率の違い

直帰率と混同されやすい指標に「離脱率」があります。この2つの指標は似て非なるものであり、正しく分析するためにはその違いを明確に理解しておく必要があります。

直帰率と離脱率の主な違いは以下の通りです。

項目直帰率離脱率
定義サイトに訪問し、最初の1ページだけを見て離脱したセッションの割合。そのページが、セッションにおける最後のページになった割合。
評価の対象ユーザーが最初に訪問したページ(ランディングページ)に対して評価される。サイト内のすべてのページに対して評価される。
計算式直帰数 ÷ そのページから始まったセッション数離脱数 ÷ そのページの全ページビュー数
具体例ユーザーAが広告からLPに訪問し、そのまま離脱した。
直帰が1カウントされる。
ユーザーBがTOPページ→サービスページ→LPと閲覧して離脱した。
LPの離脱が1カウントされる(直帰ではない)。

簡単に言えば、「直帰」はサイト訪問全体の行動パターンを評価するのに対し、「離脱」は各ページがセッションの終着点としてどれだけ機能したかを示します。ただし、ランディングページのように1ページで完結する構成の場合、そのページで発生する離脱はすべて直帰となります。そのため、単一ページのランディングページにおいては「直帰率」と「離脱率」が同じ数値になることが多く、特に「直帰率」が重要な改善指標として注目されるのです。

ランディングページの直帰率が高くなる主な原因

ランディングページ(LP)の直帰率が高い場合、必ず何らかの原因が潜んでいます。ユーザーは「このページは自分には関係ない」「期待していた情報と違う」と感じた瞬間に、ためらうことなくページを閉じてしまいます。ここでは、多くのLPで見られる直帰率を高めてしまう5つの主な原因を深掘りします。

ページの読み込み速度が遅い

ユーザーは非常にせっかちです。特にスマートフォンからのアクセスが主流の現代において、ページの読み込み速度は直帰率に最も直接的な影響を与える要因の一つと言えます。Googleの調査によれば、ページの表示速度が1秒から3秒に落ちるだけで、直帰率は32%も上昇するというデータもあります。ユーザーは待つことに大きなストレスを感じ、コンテンツを見る前に離脱してしまうのです。

ページの読み込みが遅くなる具体的な要因には、以下のようなものが挙げられます。

主な要因内容
画像ファイル高解像度の画像を圧縮せずに使用している、WebPなどの次世代フォーマットではなくJPEGやPNGを多用している、といったケースです。画像のファイルサイズが大きいと、読み込みに時間がかかります。
サーバーの応答時間利用しているレンタルサーバーのスペックが低い、あるいはアクセスが集中してサーバーに負荷がかかっている場合、サーバーからの応答(レスポンス)が遅くなり、表示速度全体に影響します。
ソースコードの肥大化不要なJavaScriptやCSSのコードが大量に記述されている、またはコードの読み込み順が最適化されていない場合、ブラウザのレンダリングを妨げ、表示を遅延させる原因となります。

広告とランディングページの内容に乖離がある

リスティング広告やSNS広告などを経由してLPに訪れたユーザーは、広告文やバナーで見た内容に強い期待を抱いています。しかし、LPにアクセスした際に広告で示唆された情報(価格、特典、解決できる悩みなど)と実際の内容が異なっていると、ユーザーは「騙された」「話が違う」と感じ、即座に離脱します。これは「メッセージマッチの不一致」と呼ばれ、コンバージョン率を著しく下げる原因にもなります。

例えば、「初回限定50%OFF」という広告をクリックしたのに、LPでは小さく「※定期コース3回以上の契約が条件」と書かれていたり、特定の悩みを解決できると謳っていたのに、LPの冒頭では全く別の話題が展開されていたりするケースがこれに該当します。広告で設定したターゲットや訴求内容と、LPのメッセージングを一貫させることが極めて重要です。

ファーストビューでユーザーの興味を引けない

ファーストビューとは、ユーザーがページにアクセスして最初に表示される画面領域のことです。ユーザーはこのファーストビューをわずか3秒ほどで判断し、続きを読むか離脱するかを決めると言われています。この短い時間で「自分に関係がある」「読む価値がありそうだ」と思わせることができなければ、スクロールされることなく直帰されてしまいます。

キャッチコピーが刺さらない

ファーストビューの最も重要な要素であるキャッチコピーが、ターゲットユーザーの悩みや欲求に響かない場合、ユーザーは自分ごととして捉えられません。「誰に」「何を」「どのように」提供するのかが瞬時に伝わらず、ベネフィット(商品やサービスを利用することで得られる未来)がイメージできないキャッチコピーは、ユーザーの興味を引くことができません。

デザインの質が低い

デザインが古臭い、素人っぽい、あるいは情報が詰め込まれすぎていてごちゃごちゃしていると、ユーザーは無意識のうちに「この会社は信頼できないかもしれない」と感じてしまいます。特に、ターゲット層の感性に合わないデザインは、内容を読んでもらう前の段階で拒否反応を引き起こす可能性があります。清潔感、信頼性、専門性が伝わるデザインは、直帰率を下げる上で不可欠です。

モバイル対応が不十分

現在、多くのウェブサイトでアクセスの半数以上をモバイルデバイスが占めています。それにもかかわらず、LPがモバイル表示に最適化されていないケースは未だに散見されます。PCサイトをそのまま縮小したような表示では、文字が小さすぎて読めず、ボタンは押しにくく、ユーザーに多大なストレスを与えます。結果として、コンテンツを読む気力を失わせ、直帰につながります。

具体的には、以下のような状態は早急に改善が必要です。

  • テキストや画像が画面からはみ出し、横スクロールが必要になる
  • タップ領域が小さすぎて、目的のリンクやボタンを正確に押せない
  • フォームの入力項目が小さく、入力が困難

Googleもページの評価基準として「モバイルファーストインデックス」を完全に導入しており、モバイル対応はSEOの観点からも必須となっています。

CTAボタンが分かりにくい

CTA(Call To Action:行動喚起)ボタンは、ユーザーをコンバージョン(購入、問い合わせ、資料請求など)へと導くための最終的なゴールです。このCTAボタンが分かりにくければ、商品やサービスに興味を持ったユーザーでさえ、次に行うべき行動が分からず、どうすれば良いか迷った末に離脱してしまいます。

CTAボタンの問題は、デザイン、文言、配置の3つの側面に分けられます。

  • デザインの問題:背景色に埋もれて目立たない、クリックできるボタンだと認識できない形状やデザインになっている。
  • 文言(マイクロコピー)の問題:単に「送信」と書かれているだけで、ボタンを押すと何が起こるのかユーザーが不安に感じる。「無料で相談を予約する」「詳しい資料をダウンロードする」のように、具体的でメリットが伝わる文言が効果的です。
  • 配置の問題:ページの最下部にしか設置されておらず、途中で興味を持ったユーザーがすぐに行動できない。ファーストビューやコンテンツの区切りなど、ユーザーが「欲しい」と思ったタイミングで押せる場所に配置することが重要です。

ランディングページの直帰率を改善する効果的な方法7選

ランディングページ(LP)の直帰率が高いと感じていても、どこから手をつければ良いか分からないという方も多いでしょう。ここでは、明日からでも実践できる効果的な改善方法を7つに絞って、具体的なアクションプランと共に詳しく解説します。一つずつ着実に実行することで、コンバージョン率(CVR)の向上にも繋がります。

改善方法1:ページの読み込み速度を最適化する

ユーザーは待つことを嫌います。ページの表示に時間がかかると、内容を見る前に離脱してしまう可能性が非常に高くなります。実際に、Googleの調査では、ページの読み込み時間が1秒から3秒に落ちると直帰率が32%増加し、5秒になると90%も増加するというデータがあります。ページの表示速度は、ユーザー体験(UX)の根幹をなす重要な要素です。

具体的な速度改善策としては、次のようなものが挙げられます。

  • 画像の最適化:ファイルサイズが大きい画像は、読み込み速度を低下させる最大の原因の一つです。画像を圧縮したり、次世代フォーマットであるWebP(ウェッピー)形式に変換したりすることで、画質を維持したままファイルサイズを大幅に削減できます。
  • ソースコードの圧縮:HTML、CSS、JavaScriptファイルから不要な改行やスペース、コメントを削除(ミニファイ)することで、ファイルサイズを軽量化し、読み込みを高速化します。
  • ブラウザキャッシュの活用:一度訪れたユーザーが再訪した際に、画像やCSSなどのデータをブラウザに一時保存(キャッシュ)させておくことで、2回目以降の表示を高速化します。
  • サーバーの応答速度の改善:高性能なレンタルサーバーへ移行する、またはCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)を導入して、ユーザーの地理的な位置に関わらず高速なコンテンツ配信を実現する方法も有効です。

自社LPの表示速度は、Googleが提供する無料ツール「PageSpeed Insights」で簡単に計測できます。まずは現状を把握し、改善点を特定することから始めましょう。

改善方法2:ファーストビューのデザインを見直す

ファーストビューとは、ユーザーがページにアクセスした際に、スクロールせずに表示される領域のことです。ユーザーはこの最初の3秒で、そのページが自分にとって有益かどうかを判断すると言われています。ここでユーザーの心を掴めなければ、その先のコンテンツを読んでもらうことはできません。

ファーストビューで重要な要素は次の通りです。

  • 魅力的なキャッチコピー:誰に向けた、どのような問題を解決する商品・サービスなのかが一目で分かるキャッチコピーを配置します。「〇〇でお悩みの方へ」「たった5分で実現する△△」など、ターゲットを明確にし、得られるベネフィットを具体的に提示しましょう。
  • 共感を呼ぶメインビジュアル:商品やサービスのイメージに合った高品質な画像や動画を使用します。ターゲットとなるユーザー層が自分ごととして捉えられるような人物写真や、利用シーンが想像できるビジュアルは特に効果的です。
  • 権威性・信頼性の提示:「顧客満足度98%」「導入実績No.1」「〇〇賞受賞」といった実績や権威性をファーストビューに含めることで、ユーザーに安心感を与え、続きを読む動機付けになります。

ファーストビューは、LP全体の「顔」です。ユーザーが「これは自分のためのページだ」と感じられるよう、メッセージとデザインを徹底的に磨き上げましょう。

改善方法3:広告とランディングページの整合性を高める

リスティング広告やSNS広告をクリックしてLPに訪れたユーザーは、広告文やバナーで見た内容に期待を寄せています。しかし、LPの内容が広告と異なっていると、ユーザーは「騙された」「求めていた情報と違う」と感じ、即座に離脱してしまいます。広告とLPのメッセージ、デザイン、オファーに一貫性を持たせる「メッセージマッチ」は、直帰率改善の基本です。

例えば、広告で「初回限定50%OFFキャンペーン」と謳っているにも関わらず、LPのファーストビューにその記載がなければ、ユーザーは不安になり離脱します。広告で使われているキーワード、キャッチコピー、画像をLPでも踏襲し、ユーザーの期待を裏切らないようにしましょう。

要素良い例(整合性が高い)悪い例(整合性が低い)
キャッチコピー広告「【初心者向け】オンライン英会話が月額3,000円」
LP「初心者でも安心!月額3,000円から始めるオンライン英会話」
広告「【初心者向け】オンライン英会話が月額3,000円」
LP「ビジネスで差がつく!実践的英会話レッスン」
ビジュアル広告で笑顔の女性モデルを使用した場合、LPのメインビジュアルでも同じモデルや似た雰囲気のモデルを起用する。広告ではイラストを使用しているのに、LPでは実写の固い雰囲気の写真を使用している。
オファー(特典)広告「今なら無料体験レッスン受付中!」
LPのファーストビューに「無料体験はこちら」という目立つボタンがある。
広告「今なら無料体験レッスン受付中!」
LPをかなりスクロールしないと無料体験の案内が出てこない。

改善方法4:CTAボタンを目立たせる

CTA(Call To Action:行動喚起)ボタンは、ユーザーをコンバージョンへと導くための最も重要なパーツです。CTAボタンが分かりにくかったり、魅力的でなかったりすると、商品やサービスに興味を持ったユーザーを取り逃してしまいます。

CTAボタンを改善する際のポイントは以下の通りです。

  • デザインの工夫:ボタンは、背景色やページ全体のデザインの中で埋もれない、対照的で目立つ色(補色など)を使いましょう。また、クリックできることが直感的に分かるように、影をつけたり、角を丸くしたりといった立体的なデザインも効果的です。サイズも、大きすぎず小さすぎず、タップしやすい適切な大きさに調整します。
  • マイクロコピーの最適化:ボタン内に記載する文言(マイクロコピー)は、ユーザーの行動を後押しする上で非常に重要です。「送信」や「登録」といった事務的な言葉ではなく、「無料で資料をダウンロードする」「30秒で簡単登録する」のように、クリックすることで何が得られるのか、どれくらい簡単なのかを具体的に示すことで、クリック率の向上が期待できます。
  • 適切な配置:CTAボタンは、ユーザーが「欲しい」「申し込みたい」と感じるであろうコンテンツの直後や、セクションの区切りごとに配置するのが基本です。特に、ファーストビュー、コンテンツの中盤、そしてページの最下部には必ず設置しましょう。画面をスクロールしても常に表示される追従型のCTAボタンも、機会損失を防ぐ上で有効な手法です。

改善方法5:モバイルファーストでデザインを最適化する

現在、多くのウェブサイトでアクセスの半数以上をスマートフォンが占めています。BtoCはもちろん、BtoBの分野でも、情報収集の初期段階ではスマートフォンが利用されるケースが増えています。そのため、PCサイトを基準にデザインし、それをスマホ向けに調整するのではなく、最初からスマートフォンでの閲覧を前提としてデザインする「モバイルファースト」の考え方が不可欠です。

モバイル向けに最適化されていないLPは、文字が小さくて読みにくい、ボタンが押しにくい、表示が崩れるといった問題が発生し、ユーザーに多大なストレスを与え、直帰の直接的な原因となります。

モバイル最適化のチェックポイント

  • レスポンシブデザイン:PC、タブレット、スマートフォンなど、異なる画面サイズに応じてレイアウトが自動で最適化されるレスポンシブデザインに対応しているか。
  • 可読性:スマートフォンの小さな画面でも読みやすい文字サイズ(最低16px推奨)や行間になっているか。
  • 操作性:ボタンやリンクが指でタップしやすい十分な大きさと間隔を保っているか。誤タップを誘発するような配置になっていないか。
  • 入力フォーム:入力項目は最小限に絞られているか。郵便番号入力で住所が自動補完される、電話番号入力でテンキーが表示されるなど、入力の手間を省く工夫がされているか(EFO: 入力フォーム最適化)。

改善方法6:ユーザビリティを向上させる

ユーザビリティとは「使いやすさ」のことです。ユーザーがストレスなく、直感的に情報を探し、目的のアクション(コンバージョン)を達成できるような設計は、直帰率を下げ、滞在時間を延ばす上で極めて重要です。

ユーザビリティ向上のためには、以下の点を見直しましょう。

  • コンテンツの構造化:伝えたい情報を羅列するのではなく、適切な見出し(h2, h3)を使って階層構造を明確にします。また、箇条書きや図、表を効果的に用いることで、視覚的に分かりやすく、流し読みでも内容が頭に入りやすい構成を心がけましょう。
  • 入力フォームの最適化(EFO):コンバージョン直前の入力フォームは、ユーザーが最も離脱しやすいポイントの一つです。必須項目の明記、入力例の表示、エラー箇所のリアルタイム通知、入力項目数の削減など、ユーザーの入力負担を極限まで減らす工夫が求められます。
  • 不要なリンクの削除:LPの目的は、ユーザーを特定のコンバージョンに集中させることです。そのため、一般的なWebサイトにあるようなヘッダーメニューやフッターのサイトマップなど、コンバージョンを妨げる可能性のある外部・内部リンクは、原則として削除しましょう。ユーザーの注意を散漫にさせず、一本道でゴールまで導くことが理想です。

改善方法7:信頼性を高める要素を追加する

初めてLPを訪れたユーザーは、その商品やサービス、そして運営会社に対して少なからず不安や警戒心を抱いています。この不安を解消し、「この会社なら信頼できる」「安心して申し込める」と思ってもらうための要素を配置することが、直帰率の改善とCVRの向上に繋がります。

ユーザーに信頼感と安心感を与える具体的な要素には、以下のようなものがあります。

要素の種類具体的な内容期待できる効果
社会的証明お客様の声、導入事例(写真や実名、具体的なエピソードがあると尚良い)、レビュー、導入企業ロゴ一覧「他の人も使っているなら安心」という同調心理に働きかけ、選択を後押しする。
権威性専門家による監修、受賞歴、メディア掲載実績、保有資格、特許情報第三者からの客観的な評価を示すことで、商品・サービスの品質や専門性を保証する。
安心感の醸成運営者情報(会社概要、住所、電話番号)、プライバシーポリシー、特定商取引法に基づく表記、顔写真付きのスタッフ紹介、よくある質問(FAQ)「何かあっても大丈夫」という安心感を与え、個人情報の入力や決済に対する心理的ハードルを下げる。

これらの信頼性要素を、ただ配置するだけでなく、ユーザーが不安を感じるであろう箇所(価格表示の近くや入力フォームの周辺など)に戦略的に配置することが重要です。

ランディングページの直帰率を測定・分析する方法

ランディングページの直帰率が高い原因を特定し、効果的な改善策を講じるためには、まず現状を正確に把握する必要があります。ここでは、データに基づいて直帰率を測定し、ユーザー行動を深く分析するための具体的な方法を解説します。

Google Analyticsでの直帰率確認方法

Webサイト分析の基本ツールであるGoogle Analytics(GA4)を使えば、ランディングページのパフォーマンスを詳細に測定できます。ただし、GA4では従来のユニバーサルアナリティクス(UA)と「直帰率」の定義が変更されている点に注意が必要です。

GA4における「直帰」とは、「エンゲージメントのなかったセッション」を指します。エンゲージメントとは、以下のいずれかのアクションをユーザーが行ったセッションのことです。

  • 10秒を超えて継続したセッション
  • コンバージョン イベントが発生したセッション
  • 2回以上のページビューもしくはスクリーンビューが発生したセッション

このため、GA4では「エンゲージメント率」が主要な指標となり、「直帰率」は「1 – エンゲージメント率」で計算される逆の指標として扱われます。

GA4でエンゲージメント率・直帰率を確認する手順

標準のレポートでエンゲージメント率を確認し、必要に応じてカスタマイズで直帰率を追加するのが一般的な方法です。

  1. Google Analyticsにログインし、左側のメニューから[レポート]を選択します。
  2. [エンゲージメント] > [ページとスクリーン] をクリックします。
  3. 表示されたレポートの表で、各ランディングページの「エンゲージメント率」を確認できます。
  4. 「直帰率」を表示させたい場合は、表の右上にある鉛筆アイコン(レポートをカスタマイズ)をクリックします。
  5. [指標]を選択し、[指標を追加]から「直帰率」を検索して追加・適用します。

これにより、特定のランディングページがどれくらいの割合でユーザーの関心を引きつけられなかったかを直接的な数値で把握できます。

A/Bテストによる改善効果の検証

改善策を思いついても、それが本当に効果があるのかは実際に試してみなければ分かりません。そこで有効なのが「A/Bテスト」です。A/Bテストとは、一部の要素だけが異なる2つのパターンのページ(AパターンとBパターン)を用意し、どちらがより高い成果を出すかを比較検証する手法です。

例えば、以下のような要素でA/Bテストを実施し、直帰率やコンバージョン率の変化を測定します。

  • キャッチコピーの文言
  • メインビジュアルの画像やデザイン
  • CTAボタンの色、サイズ、テキスト
  • フォームの項目数
  • お客様の声や実績の掲載順序

A/Bテストの基本的な進め方

A/Bテストは、仮説に基づいて計画的に進めることが成功の鍵です。

ステップ内容
1. 仮説の設定「CTAボタンの文言を『資料請求』から『無料で資料をダウンロード』に変えれば、クリック率が向上し、直帰率が低下するだろう」といった具体的な仮説を立てます。
2. テストパターンの作成仮説に基づき、変更を加えたBパターンを作成します。このとき、変更する要素は一度に一つだけに絞ることが重要です。複数の要素を同時に変更すると、どの変更が結果に影響したのか判断できなくなります。
3. テストの実施A/Bテストツール(VWO、Optimizely、国産のSiTestなど)を用いて、ユーザーをランダムにA・Bパターンへ振り分け、データを収集します。
4. 結果の分析一定期間(十分なデータ量が集まるまで)テストを実施した後、どちらのパターンの直帰率が低く、コンバージョン率が高いかを比較分析します。統計的に有意な差が出たかどうかも確認し、優位なパターンを採用します。

このサイクルを繰り返すことで、ランディングページを継続的に最適化していくことができます。

ヒートマップツールを活用した分析

Google Analyticsが「どこで」ユーザーが離脱したかを教えてくれる量的データツールだとすれば、ヒートマップツールは「なぜ」ユーザーが離脱したのかを探るための質的データツールです。ユーザーのページ内での行動(マウスの動き、クリック、スクロール)を色の濃淡で可視化し、直帰の原因となる問題点を直感的に発見できます。

代表的なヒートマップツールには、Microsoftが無料で提供する「Clarity」や、国産の「ミエルカヒートマップ」「User Heat」などがあります。

アテンションヒートマップ(熟読エリアの分析)

ユーザーがページのどの部分をよく見ていたか(滞在時間が長いか)を可視化します。伝えたいメッセージや強みが書かれた箇所が赤く(よく見られている)なっていれば問題ありませんが、素通りされている場合は、デザインや言い回しの見直しが必要です。特にファーストビューでユーザーの注意を引けているかの分析に有効です。

スクロールヒートマップ(到達率の分析)

ユーザーがページのどこまでスクロールしたかをパーセンテージで示します。多くのユーザーがCTAボタンに到達する前に離脱している場合、ページの構成やコンテンツの順番に問題がある可能性があります。重要なコンテンツをページ上部に移動させるなどの改善策が考えられます。

クリックヒートマップ(クリック箇所の分析)

ユーザーがページのどこをクリックしたかを可視化します。CTAボタンがしっかりクリックされているかを確認できるのはもちろん、「ボタンではないのにクリックされている画像やテキスト」を発見することもできます。これはユーザーが「ここから先に進めるはず」と期待してクリックしたものの、何も起こらずにストレスを感じて離脱した可能性を示唆しており、改善の大きなヒントとなります。

まとめ

ランディングページの直帰率改善は、コンバージョン率を高め、広告効果を最大化するために不可欠です。直帰率が高い主な原因は、表示速度の遅さや広告内容との不一致、魅力のないファーストビューなど、ユーザー体験の低下にあります。本記事で紹介した改善策を参考に、Google Analyticsなどで現状を分析し、A/Bテストを繰り返しながら、ユーザーにとって分かりやすく、行動を促すページへと最適化していきましょう。

この記事を書いた人

Atsushi

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