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ホームページ制作

2025.8.11

「ホームページは必要ない」は本当?知らないと損するWeb集客の落とし穴

SNSで集客できる今、「ホームページは必要ない」という声も聞かれます。しかし、その判断にはビジネスの成長を妨げる大きな落とし穴が潜んでいるかもしれません。結論から言うと、多くのビジネスにとってホームページは依然としてWeb戦略の基盤となる不可欠な存在です。この記事では、ホームページがないことの具体的なデメリット、SNSなど他ツールとの役割の違いを解説し、あなたのビジネスに本当に必要か判断する手助けをします。

Contents

「ホームページは必要ない」と言われる3つの理由

近年、「ホームページは時代遅れだ」「SNSがあれば十分」といった声を耳にする機会が増えました。かつてはビジネスの必須ツールとされたホームページが、なぜ「必要ない」と言われるようになったのでしょうか。その背景には、Webを取り巻く環境の変化や、事業者が抱える現実的な課題があります。ここでは、その主な3つの理由を具体的に解説します。

SNSやブログで情報発信できるから

Instagram、X(旧Twitter)、FacebookといったSNSや、noteなどの無料ブログサービスが普及したことで、誰でも手軽に、そして無料で情報発信できる環境が整いました。これらのプラットフォームは、スマートフォン一つで簡単に投稿でき、フォロワーと直接コミュニケーションを取れるため、顧客との距離を縮めやすいという大きなメリットがあります。

特に、飲食店や美容室、小売店など、ビジュアルでの訴求が効果的なBtoCビジネスにおいては、Instagramで魅力的な写真や動画を投稿するだけで、集客に直結するケースも少なくありません。こうしたツールでファンを増やし、日々の情報発信で十分な集客ができている事業者にとって、わざわざコストと手間をかけてホームページを立ち上げる必要性を感じにくいのは当然のことと言えるでしょう。

制作や維持にコストがかかるから

ホームページを持つことへの大きなハードルが、金銭的なコストです。ホームページは作るだけでなく、維持・管理していくためにも継続的に費用が発生します。特に、リソースが限られる個人事業主や中小企業にとって、この負担は決して小さくありません。

具体的にどのようなコストがかかるのか、下の表にまとめました。

費用の種類主な内容費用の目安(依頼する場合)
初期費用(制作費)企画構成、デザイン、コーディング、文章や写真の準備、システムの導入など、ホームページを公開するまでにかかる費用。30万円~300万円以上
(サイトの規模や機能による)
維持・管理費(ランニングコスト)サーバーレンタル代、ドメイン管理費、SSL証明書費用、コンテンツの更新やシステムのメンテナンスにかかる保守費用など。月額5,000円~数万円以上
(保守契約の内容による)

制作会社に依頼すれば数十万円以上の初期費用がかかり、さらに月々の維持費も発生します。この投資に見合うリターンが得られるか不透明な状況で、コストをかけることを躊躇してしまうのは、経営判断として自然な流れです。この費用を広告費や商品開発に回した方が効率的だと考える事業者が多いのも、ホームページ不要論の一因です。

集客効果がすぐに出ないと感じるから

ホームページは、公開してすぐに集客効果を発揮するわけではありません。特に、GoogleやYahoo!といった検索エンジンからの自然な流入(SEO流入)を狙う場合、効果を実感できるまでには、早くても3ヶ月~半年、競合が多い分野では1年以上かかることもあります。

SNSのように投稿すればすぐに「いいね」やコメントといった反応が得られる即時性と比較すると、ホームページの成果は非常に分かりにくいと言えます。時間とコストをかけているにもかかわらず、目に見える反応がなかなか得られないため、「効果がない」「費用対効果が悪い」と感じ、途中で更新を諦めてしまうケースが後を絶ちません。この「成果が出るまでのタイムラグ」が、ホームページは集客ツールとして機能しない、という誤解を生み、「必要ない」という結論に至る大きな理由となっています。

【要注意】ホームページがないことによる5つのデメリット(落とし穴)

「SNSがあれば十分」「コストをかけたくない」といった理由でホームページを持たない選択をする事業主の方も増えています。しかし、その判断が、実はビジネスの成長を妨げる大きな「落とし穴」になっているケースは少なくありません。ここでは、ホームページがないことで生じる5つの具体的なデメリットを詳しく解説します。知らないうちに失っている機会や、抱えているリスクを正しく理解しましょう。

社会的な信頼を得にくい

現代のビジネスシーンにおいて、ホームページは「企業の顔」であり、信頼性の根幹をなす重要なツールです。ホームページがないというだけで、顧客や取引先から無意識のうちに不信感を抱かれてしまう可能性があります。

名刺代わりの情報提供ができない

名刺交換をした相手が、あなたの会社や事業についてより詳しく知りたいと思ったとき、まず行うのは社名やサービス名での検索です。その際に公式なホームページが存在しないと、相手はどのような事業を、どのような実績のもとで行っているのかを正確に把握できません。SNSのアカウントだけでは情報が断片的になりがちで、事業の全体像や理念、代表者の想いといった深い情報まで伝えるのは困難です。「この会社は本当に実在するのか?」「信頼できる取引相手だろうか?」といった不安を与えてしまい、ビジネスチャンスを逃す原因になりかねません。

金融機関の融資や取引で不利になる可能性

事業拡大のために金融機関からの融資を検討する際、ホームページの有無は審査において重要な判断材料の一つとなります。銀行や日本政策金融公庫などの金融機関は、融資先の事業内容や継続性を評価するために、必ずと言っていいほどホームページを確認します。ホームページがないと、事業の実態が不透明だと判断され、社会的な信用度が低いと見なされることで、融資審査で不利に働く可能性があります。また、大手企業と新規で取引を開始する際にも、与信調査の一環としてホームページがチェックされるため、取引の機会そのものを失うリスクも考えられます。

SNSなど他社プラットフォーム依存のリスク

InstagramやX(旧Twitter)、FacebookなどのSNSは、手軽に情報発信ができる強力なツールです。しかし、これらのプラットフォームはあくまで「他社のサービス」であり、ビジネスの基盤を完全に依存させることには大きなリスクが伴います。

突然のアカウント凍結やサービス終了

SNSプラットフォームは、運営会社の規約に基づいて運営されています。規約の変更やAIによる誤判定、予期せぬトラブルによって、ある日突然、何の前触れもなくアカウントが凍結・削除されるリスクが常に存在します。そうなれば、これまで時間と労力をかけて築き上げてきたフォロワーとのつながりや、投稿してきたコンテンツという資産が一瞬にして失われ、顧客との重要な接点をすべて失うことになります。

アルゴリズム変更による影響

SNSの表示順序を決めるアルゴリズムは、運営会社の方針によって頻繁にアップデートされます。昨日まで多くのユーザーに届いていた投稿が、アルゴリズムの変更によって、突然リーチ数が激減するといった事態は日常的に起こり得ます。集客をSNSだけに頼っていると、自社ではコントロール不可能な外部要因によって売上が大きく左右される、非常に不安定な経営状態に陥ってしまいます。

伝えられる情報量に限界がある

SNSは速報性や共感性を生むコミュニケーションには長けていますが、伝えられる情報量やデザインには大きな制約があります。文字数制限やフォーマットの制約により、顧客が本当に知りたい情報を網羅的に提供することは困難です。

例えば、以下のような詳細な情報を整理して伝えるには、SNSは不向きです。

  • サービスごとの詳細な内容と比較
  • 複数の料金プランをまとめた比較表
  • 過去の実績やお客様の声をまとめた導入事例集
  • 専門的な知識を解説するコラムやブログ記事
  • 網羅的な「よくある質問(FAQ)」

ホームページであれば、これらの情報を論理的に整理し、ユーザーがいつでも必要な情報にアクセスできる「情報の倉庫」として機能させることができます。情報がタイムラインに埋もれてしまうSNSとは異なり、顧客の疑問や不安を解消し、購買意欲を高めるためのコンテンツを体系的に配置できるのです。

広告出稿の機会損失につながる

Web広告を活用して、積極的に新規顧客を獲得したいと考えている場合、ホームページがないことは致命的なデメリットとなります。特に、GoogleやYahoo!で検索したユーザーに対して表示するリスティング広告では、広告をクリックした後の受け皿となるページ(ランディングページ)が必須です。

ホームページがないと、「今すぐ客」ともいえる購買意欲が非常に高いユーザーにアプローチする最も効果的な広告手法が利用できません。また、一度自社のサイトを訪れたユーザーを追跡して再度広告を表示する「リターゲティング広告」も実施できないため、見込み客を取りこぼしやすくなります。SNS広告も有効ですが、詳細な情報提供やお問い合わせ、購入といった最終的なコンバージョンへ繋げるには、やはり専用のホームページやランディングページがあった方が圧倒的に高い効果を期待できます。

検索エンジンからの流入(SEO)が見込めない

ホームページを持たないことによる最大の機会損失は、GoogleやYahoo!といった検索エンジン経由での集客、すなわちSEO(検索エンジン最適化)による恩恵を一切受けられないことです。

ユーザーは、具体的な悩みや目的を持ったとき、「渋谷区 税理士 おすすめ」「腰痛 整体院 近く」のように検索エンジンを使って情報を探します。このような能動的に情報を探している質の高い見込み客に、自社の存在を知ってもらう機会を完全に失ってしまいます。SNSは主に「発見」や「暇つぶし」で利用されることが多く、検索エンジンを利用するユーザーとは目的が大きく異なります。

以下の表は、検索エンジンとSNSの主な違いをまとめたものです。

特性検索エンジン(Google, Yahoo!など)SNS(Instagram, Xなど)
ユーザーの行動悩みや目的が明確で、解決策を探している(能動的)情報の受動的な消費や、偶然の発見を求めている(受動的)
情報の性質網羅的・体系的な情報(ストック型コンテンツ)速報的・断片的な情報(フロー型コンテンツ)
集客の持続性高い(一度上位表示されると継続的に流入が見込める資産になる)低い(投稿がタイムラインで流れやすく、常に発信が必要)
主なターゲット層顕在層(今すぐ客、悩み客)潜在層(そのうち客、ファン候補)

このように、ホームページでSEO対策を行うことは、広告費をかけずに中長期的に安定した集客を実現するための「資産作り」に他なりません。この強力な集客チャネルを持てないことは、ビジネスの成長において非常に大きなハンディキャップとなります。

ホームページが必要ないケースと必要なケース

「ホームページは全てのビジネスに必須」というわけではありません。一方で、SNSやポータルサイトだけではビジネスチャンスを逃してしまうケースも数多く存在します。自社の事業フェーズや業種、ターゲット顧客を正しく理解し、ホームページの必要性を判断することが重要です。ここでは、どのような場合にホームページが不要で、どのような場合に必要となるのかを具体的に解説します。

ホームページが必要ないかもしれない業種や状況

特定の条件下では、ホームページがなくても集客や売上を十分に確保できる場合があります。ただし、これらはあくまで「現時点では」という前提であり、将来的な事業拡大を見据える場合はこの限りではありません。

特定のプラットフォームで集客が完結する

飲食店や美容室、宿泊施設など、特定の業界に特化したポータルサイトや予約サイトが強い影響力を持つ場合、ホームページの優先度は低くなることがあります。

例えば、以下のようなケースです。

  • 飲食店: 食べログやぐるなび経由での予約がほとんどを占める。
  • 美容室・サロン: ホットペッパービューティーやminimoだけで十分に集客できている。
  • 宿泊施設: 楽天トラベルやじゃらんnetからの予約で常に満室状態である。
  • ハンドメイド作家: minne(ミンネ)やCreema(クリーマ)での販売がメインである。

これらのプラットフォームは、それ自体が強力な集客力と決済・予約機能を持っているため、プラットフォーム内での情報発信や顧客対応に注力する方が費用対効果が高い場合があります。ただし、手数料の発生や、デザインの自由度が低い、顧客情報を自社で管理しにくいといったデメリットも存在します。

顧客が限定的な紹介制のビジネス

既存顧客からの紹介や口コミだけで、事業が安定して成り立っている場合も、急いでホームページを作る必要はないかもしれません。

具体的には、以下のようなビジネスが考えられます。

  • 長年の実績と信頼があり、地域での評判が確立している工務店や職人
  • 特定のコミュニティ内でのみ活動するコンサルタントやカウンセラー
  • 完全紹介制・会員制で運営している高級レストランやプライベートジム

このようなビジネスモデルでは、新規の不特定多数にアプローチする必要性が低く、既存顧客との関係維持が最優先となります。しかし、将来的に事業承継や新規顧客層の開拓を考える際には、信頼の証としてホームページの開設が有効な手段となります。

やはりホームページが必要な業種や状況

一方で、多くのビジネス、特に信頼性や専門性が求められる業種においては、ホームページは不可欠なツールです。ホームページがないことで、見えない機会損失を生んでいる可能性は非常に高いと言えるでしょう。

具体的にどのような業種・状況でホームページが必須となるのか、代表的なケースを以下に示します。

業種・状況ホームページが必要な理由
BtoBビジネスや高額商品・サービス取引の信頼性担保と、顧客が納得できる詳細な情報提供のため。
士業やコンサルタント専門性や実績、人柄を伝え、相談前の顧客の不安を払拭するため。
採用活動を強化したい企業求人サイトだけでは伝わらない企業の魅力や文化を伝え、ミスマッチを防ぐため。

BtoBビジネスや高額商品・サービスを扱う

法人向けの取引(BtoB)や、住宅、自動車、専門的なソフトウェア、高額なコンサルティングサービスなどを扱う場合、ホームページは企業の「顔」であり、信頼の基盤となります。担当者は取引先を選定する際、必ずと言っていいほどその企業のホームページを確認し、事業内容、実績、企業理念、所在地といった基本情報をチェックします。ホームページがなければ、比較検討のテーブルにすら上がれない可能性があります。

また、高額な商品やサービスを検討する顧客は、購入に至るまで非常に慎重に情報収集を行います。製品のスペック、導入事例、お客様の声、開発秘話といった詳細な情報を網羅的に提供できるのは、SNSや広告ではなく、情報量に制限のないホームページならではの強みです。

信頼性が重視される士業やコンサルタント

弁護士、税理士、司法書士、社労士などの「士業」や、経営コンサルタント、ITコンサルタントといった専門家にとって、ホームページは自らの専門性と信頼性を証明するための重要なツールです。

顧客は「どの専門家に相談すべきか」を判断するために、複数の候補を比較検討します。その際、経歴、得意分野、料金体系、過去の解決事例などが明確に示されているホームページがあれば、顧客は安心して問い合わせをすることができます。代表者の顔写真や理念、ブログでの情報発信などを通じて人柄を伝えることで、競合との差別化を図り、指名での相談につながりやすくなります。

採用活動を強化したい企業

優秀な人材を確保したい企業にとって、採用サイトとしての機能を持つホームページは極めて重要です。現代の求職者は、求人情報サイトで企業を見つけた後、必ずその企業のホームページを訪れて、より詳細な情報を得ようとします。

ホームページでは、求人サイトの限られたフォーマットでは伝えきれない、企業のビジョン、事業の将来性、社内の雰囲気、社員インタビュー、福利厚生といったリアルな情報を発信できます。これらの情報を通じて、求職者は企業への理解を深め、入社後の働き方を具体的にイメージすることができます。魅力的な採用情報が掲載されたホームページは、応募数の増加だけでなく、入社後のミスマッチを防ぎ、定着率の向上にも貢献します。

ホームページ以外のWeb集客ツールとの役割の違い

「SNSやブログがあればホームページは要らない」という声をよく耳にします。確かに、インスタグラムやX(旧Twitter)、無料ブログサービスなども強力な集客ツールであり、ビジネスに欠かせない存在です。しかし、それぞれに得意なこと・苦手なことがあり、ホームページとは明確な「役割の違い」が存在します。この違いを理解しないままでは、各ツールの効果を最大限に引き出すことはできません。ここでは、代表的なWeb集客ツールとホームページの役割の違いを詳しく解説します。

SNS(インスタグラムやXなど)との違い

SNSは、リアルタイムでの情報発信やユーザーとの直接的なコミュニケーションに非常に長けています。特に「今」を伝える瞬発力や、共感を通じた情報の拡散力は、他のツールにはない大きな魅力です。主な役割は、認知拡大、ファンの育成、そしてホームページへの誘導です。

一方で、SNSは情報が次々と流れていく「フロー型」のメディアです。過去の投稿はタイムラインの奥深くに埋もれてしまい、必要な情報を探すのには向いていません。また、デザインの自由度が低く、あくまでプラットフォームのルールの中でしか情報を表現できません。最も大きなリスクは、アカウントの凍結やサービス終了、アルゴリズムの変更といったプラットフォーム側の都合にビジネスが左右されてしまう点です。

ホームページは、情報を整理して蓄積できる「ストック型」のメディアであり、SNSとは対照的な役割を担います。

比較項目ホームページSNS(インスタグラム・Xなど)
主な役割情報蓄積、信頼性の担保、ブランディング、Web施策の受け皿リアルタイムな情報発信、ユーザーとの交流、認知拡大
情報特性ストック型(資産として蓄積される)フロー型(情報が流れていく)
デザイン自由度非常に高い(独自の世界観を表現可能)低い(プラットフォームの制約を受ける)
信頼性高い(公式サイトとして認知される)比較的低い(手軽さゆえに偽アカウントなども存在する)
所有権自社の資産(独自ドメイン・サーバー)プラットフォームに依存(アカウントは借り物)
得意なこと網羅的な情報提供、サービスの全体像や理念を伝えること「今」の情報を発信すること、ユーザーとの双方向コミュニケーション

無料ブログサービスとの違い

アメーバブログやはてなブログといった無料ブログサービスは、手軽に長文のコンテンツを発信できる点が魅力です。初期費用がかからず、専門知識がなくても始められるため、情報発信の第一歩として利用される方も多いでしょう。

しかし、無料ブログサービスにはビジネス利用における看過できないデメリットが存在します。まず、運営側の広告が意図しない場所に表示され、ブランドイメージを損なう可能性があります。また、デザインや機能のカスタマイズにも大きな制限があります。最も重要なのは、ドメインがサービス提供者のもの(例: `ameblo.jp/〇〇`)になるため、どれだけ記事を書いても自社の資産にはならないという点です。万が一サービスが終了すれば、それまでに蓄積したコンテンツもすべて失われてしまいます。商用利用が規約で厳しく制限されているケースも少なくありません。

ホームページが「持ち家」だとすれば、無料ブログは「広告付きの賃貸アパート」のようなものです。一時的な情報発信には便利ですが、ビジネスの永続的な拠点としては不安定と言わざるを得ません。

比較項目ホームページ無料ブログサービス
ドメイン独自ドメイン(自社の資産)共有ドメイン(借り物)
広告表示なし(自由にコントロール可能)あり(運営側の広告が強制表示される)
デザイン・機能自由度が高い制限が多い
商用利用完全に自由規約による制限あり
資産性高い(コンテンツが永続的に蓄積される)低い(サービス終了リスクがある)
信頼性高い(公式サイト)低い(個人の日記という印象が強い)

ECモール(BASEやSTORESなど)との違い

BASEやSTORES、楽天市場、AmazonといったECモールは、商品を販売することに特化したプラットフォームです。決済システムが標準で備わっており、手軽にネットショップを開設できるのが最大のメリットです。特に楽天市場のような大手モールは、モール自体に強力な集客力があるため、出店するだけで一定のアクセスが見込める場合があります。

その一方で、多くのデメリットも存在します。まず、売上に応じた販売手数料が発生するため、利益率が圧迫されます。また、モール全体のデザインフォーマットに従う必要があり、独自のブランディングを徹底することが困難です。さらに深刻なのは、顧客情報を自社の資産として自由に活用しにくい点です。リピート促進の施策や詳細な顧客分析が制限されることも多く、長期的なファン育成には向きません。

ECモールへの出店が「百貨店やショッピングモールへのテナント出店」だとすれば、ホームページ(自社ECサイト)を持つことは「自社の路面店を構える」ことに例えられます。モールは集客力がありますが、制約が多く利益も削られます。自社ECサイトは、集客の努力が必要な代わりに、手数料なく自由にブランディングを行い、顧客と直接的な関係を築くことができます。

比較項目ホームページ(自社ECサイト)ECモール(BASE・STORESなど)
集客自力で行う必要がある(SEO、広告など)モール自体の集客力を活用できる
手数料決済手数料のみ(販売手数料は不要)販売手数料+決済手数料がかかる
ブランディング自由度が高く、独自の世界観を構築可能モールのフォーマットに依存し、差別化が難しい
顧客データ自社の資産として自由に活用可能活用に制限がある、または取得できない場合がある
マーケティング施策分析・販促ともに自由度が高いプラットフォームが提供する機能の範囲内に限られる

現代におけるホームページの本当の役割とは?

SNSや無料ブログサービスが普及したことで、「ホームページは時代遅れ」と感じる方もいるかもしれません。しかし、それは大きな誤解です。他のツールが「手軽な宣伝カー」だとしたら、ホームページは事業の信頼を支える「本店」や「本社ビル」です。現代のWeb集客において、ホームページが担う本質的な役割は、むしろ以前よりも重要性を増しています。ここでは、SNSや他社プラットフォームにはない、ホームページならではの4つの重要な役割を解説します。

24時間365日働く営業マンとしての役割

ホームページは、あなたが寝ている間も、休日を楽しんでいる間も、文句ひとつ言わずに働き続けてくれる優秀な営業マンです。ユーザーは時間や場所を問わず、自身のタイミングで商品やサービスについて調べ、比較検討します。深夜にふと疑問が湧いたとき、早朝に出勤前に情報収集したいとき、ホームページがあれば、その瞬間を逃さず情報を提供できます。

サービス内容、料金プラン、導入事例、お客様の声、よくある質問といったコンテンツをあらかじめ用意しておくことで、顧客の疑問や不安を自動で解消します。さらに、お問い合わせフォームや資料請求機能を設置すれば、見込み客の情報を自動で獲得し、ビジネスチャンスを創出し続けることが可能です。これは、営業時間や人的リソースに縛られることなく、機会損失を最小限に抑えるための極めて強力な仕組みと言えるでしょう。

信頼性の担保とブランディングの拠点

SNSのアカウントだけでは、どうしても「手軽さ」や「一時的な活動」という印象を与えがちです。一方で、独自のドメイン(世界に一つだけのWeb上の住所)を持ち、しっかりと作り込まれたホームページは、「この会社は本気で事業に取り組んでいる」という揺るぎない信頼性の証となります。特に、高額な商品やサービス、BtoB取引、専門的な知識が求められる士業などでは、契約前の最終確認として必ずと言っていいほどホームページが閲覧されます。

また、ホームページはデザインやコンテンツの自由度が非常に高いため、企業の理念やビジョン、ブランドの世界観を余すところなく表現できます。SNSが断片的な情報発信の場であるのに対し、ホームページはブランドストーリーを体系的に伝え、顧客との深い関係性を築くための「拠点」となるのです。

全てのWeb施策のハブ(受け皿)機能

現代のWebマーケティングは、SNS、Web広告、メルマガ、YouTube、プレスリリースなど、様々な手法を組み合わせて行われます。これらの施策は、いわば「集客のための入り口」です。そして、それらの入り口から訪れたユーザーを最終的に受け止め、詳しい情報を提供し、購買や問い合わせといった成果(コンバージョン)へと繋げる「受け皿」こそがホームページなのです。

例えば、Instagramの投稿を見て興味を持ったユーザーが、プロフィール欄のリンクからホームページを訪れ、サービスの詳細を知って問い合わせる。あるいは、Google広告をクリックしたユーザーが、専用のランディングページ(LP)で商品の魅力を理解し購入に至る。このように、点在するWeb上の活動を一つに集約し、成果を最大化させる司令塔としての役割を担います。

Web施策主な役割ホームページへの誘導目的
SNS(X, Instagramなど)認知拡大・興味喚起・ファン化より詳細な商品・サービス情報、企業理念の伝達、お問い合わせへ繋げる
Web広告(リスティング広告など)見込み客の直接的な獲得商品購入、サービス申込、資料請求など具体的なアクションを促す
SEO(検索エンジン最適化)課題やニーズを持つ潜在顧客の獲得課題解決に繋がる情報を提供し、自社サービスへの信頼と理解を深める
メルマガ・LINE公式アカウント既存顧客・見込み客との関係維持限定情報やキャンペーン告知から、特定のページへ誘導し再購入や申込を促す

永続的に蓄積される情報資産

SNSの投稿は、タイムラインの激しい流れの中で次々と過去へと追いやられていく「フロー情報」です。数日前の投稿を探すことすら困難な場合も少なくありません。一方、ホームページに掲載するブログ記事や導入事例、ノウハウ集といったコンテンツは、時間が経っても価値が薄れにくい「ストック情報」です。

一度作成した質の高いコンテンツは、検索エンジンを通じて何年にもわたり新たな顧客を呼び込み続けてくれます。これは、他社のプラットフォームに依存することなく、自社でコントロール可能な、永続的に価値を生み出し続けるデジタル資産を構築していることに他なりません。SNSのアカウント凍結やサービスの仕様変更といった外部リスクに怯えることなく、安定した集客基盤を築く上で、この「情報資産」としての役割は計り知れない価値を持ちます。

まとめ

「SNSで十分」「コストがかかる」といった理由からホームページは不要と考える方もいますが、それは短期的な視点に過ぎません。ホームページがないことは、社会的信用の低下やプラットフォーム依存といった大きなリスクを招きます。自社のホームページは、信頼の証であり、情報資産を蓄積するWeb戦略の拠点です。安定した事業成長を目指すなら、今こそ自社のホームページを持つことを検討しましょう。

この記事を書いた人

Atsushi

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